スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

民法(債権関係)改正に関する研修会

少し前になるが、平成28年1月23日に大分県司法書士会で、
民法(債権関係)改正に関する研修会が開催され、講師を務めた。

講義時間は4時間程度で、100名弱の司法書士に受講していただいた。

改正法案は、今の通常国会での審議が遅々として進まず、
成立時期の見通しが立ちにくい状況ではあるが、
司法書士としては、成立してから学ぶといった姿勢では遅すぎる。

他会も、平成28年中に1回は研修会を開催しておくべきだろう。

余談だが、研修会当日は大寒波が西日本に覆い、
帰りの航空便が欠航になることが講義中に判明するというトラブルもあり、思い出深い研修であった。
(便を早めたために、せっかくご用意いただいていた懇親会をキャンセルせざるを得なかったことも含めて。)

司法書士とランニング

私の趣味はランニングであるが、主にマラソン大会において、司法書士として気になる点が3点ある。

1 マラソン大会の約款・規約に疑問がある。
 → すなわち、キャンセル時期を考慮しない代金不返還特約である。消費者契約法に抵触する可能性があるのではないかと考えている。

2 マラソン大会の参加費の使途に疑問がある(大会もある)。
 → ランニング人口の急増を受け、年々、大会数が増え、人気大会はエントリー料がアップしているが、その使途が明らかとなっていない。また、明らかにすることを求める権利も、ほとんど保障されていない。

3 トレイルランの環境づくり。
 → 森林、山林を走るためには、所有者の承諾を得る必要があるところ、森林、山林は相続登記未了などで、所有者が不明となっているものも少なくない。

 走る司法書士として、これらの点について動く必要があると考えている。

相続放棄をする前に

 「疎遠の兄弟が亡くなった。兄弟には妻子がなく、両親も既に死亡している。どうも家賃を滞納しているようだ。」というような相談を受けることがよくある。
 この場合のスタンダードな回答は、「3か月以内に相続放棄してください。」というものだろう。
 確かに、相続放棄の手続をすれば、なんの債権債務も負わなくなる。
 しかし、実際に相続放棄をする前に、上記の例であれば家主の立場から振り返って考えてみたほうが良い。
 兄弟全てが相続放棄をしてしまい、相続人不存在となったら、家主は、相続財産管理人の選任を申し立てなければならない。亡くなった方に、とくに資産がなければ、けっして安くはない予納金を家主が納めることになる。
 家主にしてみれば、滞納家賃を放棄してでも、相続人である兄弟に建物を円滑に明け渡してもらいたいと考えるのが合理的であるので、相談されている事案についても、実際に家主が望んでいるのは、どういったことであるのかと知ることが、まずは先決であろう。
 そういった事案ごとの事情を考慮せず、判で押したように「相続放棄」を勧めるのであれば、生身の法律実務家は、もはや不要である。


平成28年版六法には

平成28年版六法のいくつかには、民法(債権関係)や刑訴法の改正法案が別冊で収録されているようだ。

成立したが未施行という段階であれば当然だが、まだ成立していない段階で、掲載されていることからも、これらの法律案の重要性をうかがい知ることができる。
収録の方法も、出版社により、新旧対照を見やすくする、改正法案に参照条文をつける、など、さまざまな工夫がなされているようだ。

初冬になると、いつもの六法を買い替えるという方も多いと思うが、重要法案が新たに掲載される年には、他の六法も比較し直してみるとよいかもしれない。

法務局管轄の異なる物件に行う同日担保権の設定

 たとえば、東京にある不動産と静岡にある不動産を担保に金融機関から金銭を借り入れるとする。
その際、金融機関は、通常、抵当権(もしくは根抵当権)を設定する。
この設定の登記は、抵当権であれば、債権額の1000分の4の登録免許税がかかる。しかし、既に登記した抵当権について追加設定(共同担保)するのであれば、1500円の登録免許税で済む。
つまり、先に静岡の法務局に抵当権の登記を申請し、その後、東京の法務局には、既に静岡で登記済みであることを証明すれば、東京の法務局には1500円の納付で足りることになる。

 この静岡で登記済みであることを証するために、静岡で抵当権が設定された全部事項証明書を添付することが多い。
しかし、このやり方だと、静岡での登記が完了するまで(1週間から10日かかることもある)、東京の法務局に追加設定の登記を申請することができないことになってしまう。

 そこで、不動産登記法準則125条(前登記証明書)を見てみると、
「2項 抵当権等の設定等の登記を最初に申請した登記所に、その登記の申請と同時に申請人から別記第90号様式による申出書の提出があった場合には、登記官は、税法施行規則第11条の書類として、登記証明書を交付するものとする。」
とある。

 すなわち、この申出書が前登記証明書となる。

 問題となるのは、この申出書の交付時期が準則で明確になっていない点である。
 例のように、静岡と東京の物件を同日に担保にとりたい場合には、静岡の法務局に申請した日に(登記の完了を待つことなく)申出書にかかる登記証明書をが交付されなければならない。
 しかしながら、一部の法務局では、既に抵当権の設定された全部事項証明書は、最初の法務局で登記が完了された後にはじめて取得することができることになるのだから、申出書についても同様に考えて、最初の法務局で登記が完了されるまでは、登記証明書として交付しないとする取り扱いをしているところがあるようだ。
 そのような取り扱いでは、管轄の異なる物件を同時に担保に取りたいという当事者のニーズに応えられなくなってしまう。

 条文上も、登記の完了を要件としているわけではないので、申出のあった日に登記証明書を交付して差し支えないと考えるのだが、どうだろう。

 
プロフィール

赤松 茂

Author:赤松 茂
あかまつ司法書士事務所
静岡県沼津市下河原町48番地

【TEL】055-963-8002

【Mail】 quick-response@nifty.com

(平成26年5月に事務所移転しました。)

カテゴリ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。