シンポジウム「債権法改正の基本方針」④

【第3準備会に関する報告】
 第3準備会は、「債権者代位権・詐害行為取消権」「多数当事者の債権及び債務」「債権の譲渡」等を担当した。
 一橋大学教授の沖野眞巳氏より、「債権譲渡・保証、多数当事者、詐害行為取消権、債権者代位権」をテーマに報告がなされた。
 基本方針策定にあたり、債権譲渡については、今までの債務者をインフォメーションセンターとするという理念を見直して、①債権譲渡禁止特約、②将来債権譲渡、③対抗要件、④異議なき承諾を主要課題として取り組んだとのことである。
 ①は、債権譲渡禁止特約はできるが、その特約に反してなされた譲渡も有効であるという原則を示し、例外的に、一定の場合特約に反した譲渡につき、債務者は譲受人に対抗することができないとの提案である。
 ②は、将来債権譲渡の有効性を確認し、その効力の範囲についても譲渡人の契約上の地位を承継した者に対しても、効力を対抗することができるとの提案である。
 ③は、現在の特例法と同様に対第三者と対債務者の分離、金銭債権と非金銭債権との区分、債務者の弁済の規律の明確化を念頭に置いた提案である。
 ④は、債務者の意思表示による抗弁の放棄として、異議なき承諾を位置づけた提案である。
 保証については、連帯保証を今までどおり保証制度の特則とし、保証人の保護のための制度を設け、貸金等根保証契約に関する規定の一般化を図り、補償契約の成立については債務者と保証人の合意による保証債務を成立し、保証と併存的債務引受との関係につき、保証の規定を準用されるべきこと等が提案されている。
 多数当事者の債権債務関係は、連帯債務の成立範囲、連帯債務に関する絶対的効力事由の見直し等につき、提案がなされている。
 詐害行為取消権は、弁済等の偏頗行為否認の対象行為の取扱いにつき2案が併記された提案となっている。なお、総債権者のための責任財産の保全として制度設計すべきであるという点では一致しているとのことである。

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