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法務局管轄の異なる物件に行う同日担保権の設定

 たとえば、東京にある不動産と静岡にある不動産を担保に金融機関から金銭を借り入れるとする。
その際、金融機関は、通常、抵当権(もしくは根抵当権)を設定する。
この設定の登記は、抵当権であれば、債権額の1000分の4の登録免許税がかかる。しかし、既に登記した抵当権について追加設定(共同担保)するのであれば、1500円の登録免許税で済む。
つまり、先に静岡の法務局に抵当権の登記を申請し、その後、東京の法務局には、既に静岡で登記済みであることを証明すれば、東京の法務局には1500円の納付で足りることになる。

 この静岡で登記済みであることを証するために、静岡で抵当権が設定された全部事項証明書を添付することが多い。
しかし、このやり方だと、静岡での登記が完了するまで(1週間から10日かかることもある)、東京の法務局に追加設定の登記を申請することができないことになってしまう。

 そこで、不動産登記法準則125条(前登記証明書)を見てみると、
「2項 抵当権等の設定等の登記を最初に申請した登記所に、その登記の申請と同時に申請人から別記第90号様式による申出書の提出があった場合には、登記官は、税法施行規則第11条の書類として、登記証明書を交付するものとする。」
とある。

 すなわち、この申出書が前登記証明書となる。

 問題となるのは、この申出書の交付時期が準則で明確になっていない点である。
 例のように、静岡と東京の物件を同日に担保にとりたい場合には、静岡の法務局に申請した日に(登記の完了を待つことなく)申出書にかかる登記証明書をが交付されなければならない。
 しかしながら、一部の法務局では、既に抵当権の設定された全部事項証明書は、最初の法務局で登記が完了された後にはじめて取得することができることになるのだから、申出書についても同様に考えて、最初の法務局で登記が完了されるまでは、登記証明書として交付しないとする取り扱いをしているところがあるようだ。
 そのような取り扱いでは、管轄の異なる物件を同時に担保に取りたいという当事者のニーズに応えられなくなってしまう。

 条文上も、登記の完了を要件としているわけではないので、申出のあった日に登記証明書を交付して差し支えないと考えるのだが、どうだろう。

 

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赤松 茂

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(平成26年5月に事務所移転しました。)

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