【債権法改正】第3条の2

民法(債権関係)改正の法案が国会に提出されている。
通常国会で成立するか不明だが、そろそろ逐条的に法案を眺める作業を始めていきたい。
お断りしておくが、当然ながら、すべて私見である。

まずは、意思能力。
「第1編 総則 第2章 人」新たに「第2節 意思能力」が設けられ、次の条文が置かれる見込みだ。

「第3条の2 法律行為の当事者が意思表示をした時に意思能力を有しなかったときは、その法律行為は無効とする。」

当初は、「意思能力」について定義することも検討されていたが、主観的に考えるか、客観的に考えるかなどの点をはじめ、なかなかまとまらなかったため、定義化は見送られ、確立した効果のみ明文化されることになった。主観的・客観的というのは、たとえば先物取引をする意思能力とは、どの程度の理解度があれば足りるのかといった視点だ。
効果については、意思無能力を取り消しとすることも検討されていたが、取り消しとすると取り消されるまでは一応有効な法律行為となるのだから、取り消しとすることは、やはり無理があったのだろう。
結果、無難に、無効とすることになった。

もっとも過去の意思無能力の立証は相当困難であり、だからこそ、行為無能力者制度(成年被後見人など)ができたともいえるのだろう。
意思無能力について条文化されたとしても、この条文を根拠に現実に裁判で無効が認められる事案が増えるかというと疑問がある。(無効を争う事案は増えると思うが、それは判例法理の明文化等の功罪として全般にいえることである。)

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