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東京青司協主催「民法(債権関係)改正に関する研修会」受講報告

 平成23年10月17日(月)18時から21時まで、日司連ホールにおいて、東京青司協主催による「民法(債権関係)改正に関する研修会」が開催されたので、参加した。
 基調講演として、法務省民事局参事官である筒井健夫氏から、「民法(債権関係)部会の審議状況について」というテーマでの講演がなされ、後半、東京青司協会員による「民法(債権関係)改正と司法書士の実務」というテーマでリレー報告がなされた。
 研修会には、220名以上の司法書士から参加申込みがあり、民法(債権関係)改正への関心の高さを窺い知ることができた。
 以下、概要を報告する。

【基調講演】「民法(債権関係)部会の審議状況について」
1 はじめに
 司法書士は民法(債権関係)改正議論の当初より高い関心を持ち、積極的に議論されていると受け止めている。

2 法制審諮問に至るまでの経緯
  ・学者グループによる研究・提言が先行した。ただし、民事基本法は近年大改正が続き、司法制度改革においても、「分かりやすい司法」が目指されており、民法改正が念頭に置かれていた。平成16年の現代語化は、今回の抜本改正に国民が議論に加わるための準備段階であったともいえる。

3 法制審議会への諮問
 ・諮問第88号(平成21年10月28日)
  ① 社会・経済の変化への対応
    → 例:短期消滅時効(消滅時効制度全般の見直しにつながる。)、法定利率  (デイリーの変動ではなく、1年か早くとも半年程度のスパンで、0.5%程度刻みのイメージ。実務への影響を極力抑える。)、約款(読まれなくとも契約内容となる要件を定めることが目的。必ずしも規制強化ではない。インターネット関連の業者では、約款の規定を民法に定めて、インターネット取引の法的安定性を高めることを望む声もある。)

  ② 国民一般に分かりやすい
    → 判例法理の明文化(意思無能力、動機の錯誤、など)
・今のままでは、初学者に不親切であり、外国からは日本法が見えない。
(国際的な紛争において、日本法を準拠法としやすくすることも目的)
    → 不明確な規定の見直し

4 法制審における審議状況
  → 第2ステージにおいては、「中間試案」の取りまとめが目標である。
    ・平成25年2月以降、2回目のパブコメ実施予定
  → 第3ステージにおいては、「改正要綱」の取りまとめが目標となるかもしれない。

5 到達点と今後の見通し
  当初、改正の必要性についての疑問が大きかったように感ずるが、第一読会を通じて、改正の必要性は共有されてきたと感じている。今後、建設的な意見交換を重ね、合意形成の作業が続けられることになると思う。

【リレー報告】「民法(債権関係)改正と司法書士の実務」
 報告された論点は次のとおり。
1 消滅時効
2 約款
3 意思表示に関する規定
4 債権者代位権
5 第三者のためにする契約
6 債権譲渡
7 契約上の地位の移転
8 売買
9 消費貸借
10賃貸借
11使用貸借
12代理
13委任
14保証

 今回の研修では、筒井参事官による法制審の最新の審議状況を聞くことができたとともに、東京青司協会員の若手司法書士が研究成果を発表することによって、司法書士の民法(債権関係)改正に関する議論の活性化が図られていることを実感することができた。
 このような研修会が全国で開催されるとよいだろう。

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赤松 茂

Author:赤松 茂
あかまつ司法書士事務所
静岡県沼津市下河原町48番地

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(平成26年5月に事務所移転しました。)

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