最高裁「裁判の迅速化に係る検証に関する報告書」を批判する その2

 最高裁が公表した「第4回裁判の迅速化検証結果」で検討されている内容は、裁判を迅速にするための施策である。
 裁判を迅速にするためであれば、上告審などの一部の訴訟では、本人訴訟を排除し、プロだけで裁判を進めることを良しとすることを検討しようとさえする。

 しかしながら、このような検討は時代に逆行していないだろうか。
 たとえば、近時、話題になっている「民法(債権関係)」の改正では、「市民にとって分かりやすい民法」をキーワードに検討が重ねられている。
 いくら実体法の大黒柱である民法が市民にとって分かりやすいものとなったとしても、最高裁の検討どおりに訴訟手続が改正されると、実際に、その民法を適用し、最終的に紛争を解決する局面において、この手続は市民にとっては難しいから、プロだけに任せない、ということにもなりかねない。

 法律はプロだけでものであるのなら、今般の「民法(債権関係)」も改正する必要はないのではないか。
 管轄が異なるとは言っても、同じ国のすることなのだから、市民と法との関係も統一した方針のもとに動かなければ、結局、利用者が混乱してしまうことになる。

 今は、いったい、どちらを向いているのだろうか。

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