静岡県司法書士会東部ブロック研修

 平成23年2月5日13時30分から17時まで、沼津市民文化センター大会議室において、静岡県司法書士会東部ブロック研修が開催され、第1講「物損交通事故」の講師を担当した。
 簡裁代理権の活用に大きな偏りがみられる昨今、一般民事事件において積極的に活用すべく、その一類型として、今回、物損交通事故を取り上げることとした次第である。

 講義は、主に次の3点を伝えることに絞った。
1 一方当事者側が相手方にする損害賠償額と過失割合の確定の考え方
2 一方当事者と過失割合を踏まえた相手方の損害との相殺合意の考え方
3 当事者双方の保険加入状況(とくに、それぞれの対物と車両)による求償請求の考え方

 1については、過失割合の認定のために、事故態様をしっかり把握することが重要である。自動車の接触状況、信号機の信号、優先道路等の事情によって過失割合が逆転するケースもありうるからだ。

 2については、相手方の状況を把握することが重要である。なぜなら、交渉すらできない相手方とは相殺合意ができないからだ。訴訟したとしても、現民法上の規定(509条)では、一方当事者からの相殺ができず、被告の欠席判決となった場合に原告の債務が残ってしまうという重大な問題が生じている。

 3については、修理をする際に、自分の車両保険を利用したかどうかが重要だ。相手方が無保険の場合に、車両保険の利用により、修理代金の全額の支払いを受けると、当該当事者は請求権者から除外されることになり、以降、修理代金の支払いをした車両保険会社が相手方に対し求償請求をすることになる。

 なお、講義では、よりわかりやすい内容とするために、ロールプレイをおりまぜる方法をとった。
 このような研修により、一件でも多く簡裁代理権活用が図られることを期待する。

 簡裁代理権の利用件数が激減するXディまで、後わずかだ。
 急がねばならない。


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Author:赤松 茂
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