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クレジットカード利用代金の未成年者取消しについて

 昨今、決済代行業者を介在させたクレジット被害が増加している。

 カード利用者は、決済代行業者との間に何らかの契約関係があるといえるのか、それとも決済代行業者とは無関係にカード会社と販売会社のみと交渉していくべきなのか。
 検討していかなければならない点は山積みだか、今回は私が受託した事件の概要を抽象化したモデルを基に論点整理を試みたい。

【事例】
 19才のAは母親B(単独親権者)の家族会員としてクレジットカードを保有していたところ、有料出会い系サイトCを利用し、その代金はクレジット会社Dに対する家族会員のクレジットカードで決済した。
 Aが複数回利用したところ、翌月、クレジット会社DからBに対して何十万という支払い明細が届き、Bは仰天して司法書士のものに相談に訪れた。

【対処法】
 決済代行業者が入っており、すぐにサイト業者を特定することは困難な状況で、引き落としの期日が迫っている段階なので、まずは、Bからクレジット会社Dに対して、立替払い契約についての未成年者取消しを主張。

【検討課題】
1 クレジットカードの家族会員の約定に関する疑義。
 ① 母Bは、Aの利用についての包括的な連帯保証、もしくは連帯債務を負う約定になっているか否か。
 ② 母Bが①の責任を負っていないとしても、Aが家族カードを作成したということは、Bが事前にカードの利用について(カードの枠内であれば)包括的な同意をしたという評価がなされ、未成年者取消しが認められないという余地があるか否か。

2 未成年者取消しが認められた場合の清算関係
 ① 仮に立替払契約について未成年者取消しが認められた場合、クレジット会社Dは既に支払った代金を、サイト業者Cから回収することになるのか、それともクレジット会社Dがそのリスクを負うのか。
 ② クレジット会社Dがサイト業者Cから(決済代行業者を通じるなどして)代金の返金を巻き戻して受けた場合、サイトの利用契約を取り消していない以上、次は、サイト業者Cが直接Aに対して代金請求をしてくるという理解で良いのか。
 ③ その段階になって(すなわち、サイト業者Cが表に出てきた段階)、母Bは、サイト業者Cに対して、サイトの利用契約を未成年者取消しをすることが容易にできることになるが、取消しをしたとしても、役務提供型の契約なので、サイトの利用料が公序良俗に反するほどのものでない限り、やはり不当利得として代金相当額を支払わなければならないという結論になってしまうのか。

【疑問点】
 サイト業者Cが、どこまで表に出てくるか分からないので、とりあえず、クレジット会社Dへ立替払契約の取消しをして代金の支払拒絶をしておき、上記1のようなクレジット会社Dの反論、もしくはクレジット会社Dが取消しを認めた場合は、上記2のようなサイト業者Cの出方を見る、というところで、止めておくことが妥当か。

 
 今回は、考えるための題材としてアップする。この事例の結論や顛末は、また別の機会に。

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プロフィール

赤松 茂

Author:赤松 茂
あかまつ司法書士事務所
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(平成26年5月に事務所移転しました。)

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