一般民事事件の関与の在り方

 最近、一般民事事件の相談が多い。多重債務の相談よりも多いくらいだ。

 相談内容は、賃貸借契約での貸主となる不動産業者との交渉、未成年の子がした有料サイトの利用料について決済代行業者等との交渉、エステ代金の中途解約についてエステ会社との交渉、犯罪被害に関する慰謝料について加害者との交渉、個人間の貸金請求に関する交渉、物損交通事故に関する損害賠償についての交渉など、実に多岐にわたる。

 それらの相談が寄せられる理由の多くは、相談者が「司法書士の方が相談料および受任後の費用が安い」という認識を持っているからだ。
 少額事件のため、紛争解決費用に多くのコストをかけるわけにいかない、という合理的判断が働いているものと思われる。

 実は「よく話を聴いてくれるから司法書士のところに相談、依頼をする」というケースは、ほとんどないだろう、と私は経験に基づき想像している。

 「よく話を聴いてくれる」という評価は、依頼した結果の感想であって、そもそも司法書士に相談・依頼をしようという理由は「安そうだから」という評価にほかならないと思われるのだ。
 費用のことを話題にするのは個人的には好きではないのだが、このような市民からの評価を意識しないと、一般民事事件の受託にはつながらないので、そうも言っていられまい。

 一般のニーズに応えるためにも、司法書士は少額事件を低廉な費用で受けなければならないのだ。
 
 そして、低廉な費用で少額民事紛争を解決できるだけのノウハウの蓄積こそが、簡裁代理権を付与された司法書士の裁判業務における独自性のひとつとなるのではないだろうか。



コメント

失念、失念・・・

 一般民事事件の例として、労働事件について労働者から使用者に対して解雇予告手当などの支払いを交渉する事件、も当然ありました。
 労働事件を忘れるわけにはいきませんでした。

司法書士さんのお仕事

先生、今頃書き込みをおそれいります。この日のブログを興味深く拝見させていただきました。本件についてお話したい気持ちがむくむく湧いてきました。

消費生活相談員さん、レスありがとうございます。

 多くの司法書士が、一般民事の受託範囲を拡充させ、簡裁代理権をさらに活用するか、もしくは、そうはせずに、簡裁代理権を(観念上)返上するか、これからの数年で、司法書士は大きな選択を迫られることになると思っています。

 何でもできる司法書士を増やさないとなりませんね~。

 個別事例でのお話がありましたら、いつでもメールなどくださいね!

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プロフィール

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(平成26年5月に事務所移転しました。)

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