静岡県司法書士会個別労使紛争に関する研修会

 平成22年11月17日15時から18時まで、静岡県司法書士会において、個別労使紛争に関する研修会が開催されたので、相談事業部長として参加した。
 本研修会は、11月23日10時から17時まで開催を予定している労働トラブル110番(面談・電話相談、相談電話番号054-289-3704)の事前研修という位置づけである。
 今年で5年目を迎える当会の労働トラブル110番であるが、個別労使紛争に関する相談は、直接司法手続で対処するケースが決して多くない。直接、会社を訴えるということを躊躇する相談者も多いし、少額事件においては、できる限り費用をかけたくないというニーズも多いからだ。
 そのため、今回の事前研修では、第1講に静岡労働局紛争調整官の松尾進氏に労働局の個別労働紛争解決制度の運用状況について講義をいただき、第2講として相談事業推進委員会委員長の司法書士の鈴木修司氏に迅速な個別労使紛争の解決手続である労働審判に関する講義をいただいた。松尾氏によると、静岡労働局においても、平成21年度の個別労使紛争の相談は過去最高を記録しており、以降も高止まりしているとのことであった。また、平成22年度は、期間契約社員に関する相談が前年比120%と急増している点が特徴であるとのことであった。

 主な講義内容は次のとおり。
【第1講】
 1 静岡労働局の組織
 2 労働局の個別労働紛争解決制度について
 3 労働局の個別労働紛争解決制度の運用状況について
 4 各機関の裁判外労働紛争解決制度(ADR)等紛争解決制度との関係について
 5 質疑・応答

【第2講】
 1 はじめに
 2 労働審判制度の申立状況
 3 労働審判制度の概要
 4 相談内容別の検討

               *

 個別労使紛争の相談を受ける司法書士も、労働局長による助言・指導や紛争調整委員会によるあっせんなどの手続が個別労使紛争の解決方法の一つであると意識しておくことにより、より適切な紛争解決手続を助言していくことができることになろう。
 そのために、たとえば、募集・採用に関する紛争(内定取り消しなど)は、助言・指導の対象になるが、あっせんの対象にはならないなどの知識は最低限身につけておく必要がある。
 相談者のニーズに沿って紛争解決を目指すためには、行政機関との連携が極めて重要だ。これからも継続的に連携を深めていきたい。


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(平成26年5月に事務所移転しました。)

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