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【日弁連シンポジウム】保証制度を考える~保証被害のない社会を目指して~

 平成22年11月11日(木)18時から20時まで、弁護士会館において、シンポジウム「保証制度を考える~保証被害のない社会を目指して~」が開催されたので、参加した。
 今回のシンポジウムは、現在、法務省法制審議会・民法(債権関係)部会において、保証契約についても見直しが検討されているところであるので、保証被害の実態や諸外国制度検討などを通じて、個人保証の廃止を含めた抜本的な見直しについて考えるために開催されたものである。

 シンポジウムの次第は次のとおり。
1 開会挨拶
2 保証被害の実態報告          
茆原洋子(消費者問題対策委員会幹事)
    岡島順治(消費者問題対策委員会委員)
3 判例からみた現行の保障制度の問題点  
千錦俊一郎(消費者問題対策委員会委員)
4 諸外国の保証制度について       
高橋敏信(消費者問題対策委員会委員)
    千錦俊一郎(消費者問題対策委員会委員)
5 パネルディスカッション
 (パネリスト)
   道垣内弘人 氏(東京大学大学院法学政治学研究科教授)
   前川 清成 氏(参議院議員)
  山野目章夫 氏(早稲田大学大学院法務研究科教授)
   黒木 和彰 氏(消費者問題対策委員会幹事)
(コーディネーター)
  辰巳 裕規 氏(消費者問題対策委員会委員)
  (会場発言)
  中村 廉平 氏(商工組合中央金庫法務室長)
6 閉会挨拶
            *
【シンポジウムに参加した私の雑感メモ】
・高額な保証を禁止すべきではないか。つまり、保証人の資力を超える保証は禁止すべきではないか。
・保証人への請求が顕在化する場合(すなわち、主債務者の弁済が遅滞した場合)、保証人に対する期限の利益は喪失させるべきではないのではないか。
・保証契約締結の際、保証人に与えられる情報は、あまりにも少ないのではないか。
・保証契約の不成立、錯誤などによる意思表示の無効等、公序良俗等による無効などの保証契約を否定する裁判例を丁寧に検討する必要がある。とくに債務者の信用状態に誤信があった場合の錯誤無効について。また、公序良俗や信義則などの一般条項によって救済される判例が増加しているということは、そもそも具体的規律についての立法が要請されていることの証左であるといえるのではないか。
・フランス法では、保証人の財産が債務を実現させることを許容する場合でないときは、保証契約が制限される(消費法典313-10条)。日本の民法450条を強行規定とすることで同様の制限をしてはどうか。
・フランス法で規定される手書き要件やクーリングオフ権について、情誼的保証に対する実効力は、いかほどなのか。結局、保証人は、主債務者への情誼により、手書きをしたり、クーリングオフを留まったりするのではないか。もちろん、無いよりはあったほうがよい規定だと思うが。
・第三者保証、経営者保証などの区分をどう考えるか。
・説明義務責任は、とくに保証契約にのみ設けるべきものか。契約一般に求められる責任なのではないか。
・物上保証人に対する保護もパラレルに考える必要があるのではないか。
・連帯保証と連帯債務との規定を実務上の問題点を整理すべきではないか。
・会社法改正により資本金の最低限度が撤廃されたため、主債務者となる法人の資力要件が担保されなくなったとの考え方もある。
・保証債務が顕在化しないまま保証人が死亡した場合、保証人の相続人が単純承認した後、保証債務が顕在化して請求を受けることになるといった際に大きな問題となるケースもある。
・第三者保証は、ほぼ情誼的保証といえる。これは禁止もしくは制限すべきであることは明らか。一方、経営者保証はどう考えるか。日弁連は、経営者保証も禁止もしくは制限すべき方向で考えているようだが。
・保証制度とは本来債権者が負うべき与信リスクを保証人に負わせる制度に他ならない。
・個人保証廃止とは、債権者と保証人との間の合意を否定することになる。贈与のように一見合理的ではない契約であっても有効であるので、保証契約の合意を否定することは理論上困難ではないか。むしろ、保証契約の成立や効力を制限もしくは強化する方向で検討すべきではないか。
・保証人保護の問題は、民法で検討すべき問題か、それとも特別法で検討すべき問題か。
・経営者保証とは、経営者の道義的責任を法的責任へと変更する制度といえる。
・フランス法の比例原則を日本の民法に導入する可能性はあるのか。過大な責任の捉え方が重要である。ただし、特別法による導入が妥当であるとの見解もあるようだ。
・適合性原則を保証契約にも導入する必要もあるか。

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赤松 茂

Author:赤松 茂
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(平成26年5月に事務所移転しました。)

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