平成21年度司法統計からみる司法書士関与率 その2

 司法統計第14表(少額訴訟既済事件数)についての補足である。
 第14表とは、全国の簡易裁判所における少額訴訟既済事件について、弁護士・司法書士の関与率を原告・被告別に集計されたものだ。
 事件数は、ここ数年1万7000件から1万8000件前後で推移しており、大きな変動はない。第13表の簡易裁判所における通常訴訟の事件数が急増しているのと対照的だ。
 少額訴訟とは、訴額が60万円以下の訴訟であり、同一原告には1年間の利用回数制限もあるので、過払い訴訟に利用されることは、ほとんどないと思われる。
 つまり、少額訴訟が利用されるのがほぼ市民間紛争であるという実情に鑑みると、市民間紛争の数は、ほぼ横ばいと見てよいのではないだろうか。
 これが第14表から得る1つめのポイントである。
 2つめのポイントは、第14表においては、平成21年度になっても、司法書士関与率が3.52%なのに対し、弁護士関与率は7.22%である、ということである。
 簡裁訴訟代理権が付与された司法書士は少額民事紛争の専門家として紛争の解決に関与することが期待されていると思われるが、その実態は「まだまだ」という結果が続いている。

 以上のように、司法書士の過払い訴訟以外の少額民事紛争への関与の度合いを推し量る、という意味で、私は司法統計第14表にも注目している。


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