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平成21年度司法統計からみる司法書士関与率

 既に平成21年度司法統計が最高裁判所から公表されている。
 司法統計とは、全国の裁判所の事件が様々な角度から集計された統計だ。暦年で集計され、毎年、8月から9月に前年分が公表される。私は、この司法統計のうち、とくに第13表(第1審通常訴訟既済事件数)と第14表(少額訴訟既済事件数)に注目し、毎年の比較をデータ分析してる。

 第13表(第1審通常訴訟既済事件数)とは、全国の簡易裁判所における司法書士・弁護士の関与率が原告・被告ごとに集計されたものだ。この第13表のうち、まずは、事件総数が平成20年度の53万7626件から大幅に増加し、62万2492件となっていることに着目したい。平成19年から平成21年にかけて、前年比119%増、117%増、116%増と大幅な増加傾向が続いている。この増加傾向は「平成19年から」というところがポイントである。この時期以降に何があったのか、法律関係者であれば、すぐに察しがつくであろう。個人的には、貸金業者への過払請求事件が終息すると思われる数年後までに簡易裁判所の事件数は平成18年以前の数値である30万件台後半に落ち着くのではないかと推測しているところである。
 また、第13表では、原告司法書士・被告本人という事件が平成20年度の7万3561件から10万8567件に急増した点も特筆すべきであろう。いよいよ10万件の大台を突破したという感がある。この部分の急増を受けて、平成21年度は司法書士関与率が18.40%となり、簡裁代理権付与後、弁護士関与率を初めて上回った。ちなみに、平成21年度の弁護士関与率は18.09%である。
 一見、目覚ましい数値である。

 しかし、個人的には、あまり評価できる内容だとは思っていない。
 経験上、司法書士の関与している事件に偏りがあるのではないかという危惧があり、その偏った事件も永続的な事件類型ではないと思われるからだ。このような状況で、今後、一般民事事件などの市民紛争型の訴訟に一層多く取り組む必要があると考えている。簡裁代理権が付与されたものの活用したのは過払請求だけでした、というのでは恥ずかしいし、そもそも付与された意味がない。
 司法書士の関与率の高まりがいつまで続くのか。また、その内容はどのようなものなのか。
 これから数年間をかけて、鋭く問われていくことになる。

 司法統計第13表・第14表の詳細は、こちら





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赤松 茂

Author:赤松 茂
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(平成26年5月に事務所移転しました。)

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