時効期間満了後の承認

 現民法と判例では、事項期間満了後に弁済などをして、債務承認をすると、時効援用権の喪失になり(最判S41・4・20)、時効期間満了後の債権者の請求が違法行為ではなく、債権者が受領した弁済も不当利得とはならないと解されている。
 そのため、一部の街金では、時効期間満了となった債務者で連絡が取れる者には1000円などの少額の弁済を受けて債権の時効承認をさせた後、今までの元金、利息、遅延損害金を請求するという手口もみられているところである。

 上記のようなケースでは、債務者が時効の完成を知らずに、言われるがままに、少額を支払ってしまうということも多々あるので、今般、審議されている民法(債権関係)改正では、時効期間満了後に請求しようとする債権者に時効完成の事実を告知したうえで、請求をするように義務づけてはどうか。

 債務者が時効の完成を知った上で、弁済をするということを制度上担保していただきたいのである。
 
 「合意」を重視するのであれば、時効承認における「債務者の意思」も重視していただきたい、と思う次第である。


 

コメント

No title

義務者の保護を優先するのか、権利者の保護を優先するのか、バランス感覚が必要ではないでしょうか?
お金に困ったとき資金を用立ててもらい、消滅時効の援用ですか?
常識人が聞いたら見識を疑われますよ。
債権者が、権利の上に胡坐でも・・・というのなら別ですけど。。。

バランス君、ご意見ありがとう!

おっしゃるとおりバランス感覚は、とても重要ですね。

 さて、債権者が、債務者に時効の完成を告知することが、債権者の不利益になるでしょうか?
 私は時効の援用を潔しとしない債務者が債権者に対して支払うことまでは否定しません。
 消滅時効という制度を知らない債務者が時効の利益を受けられないことに私はバランスの狂いを感じています。

 

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー) URL

プロフィール

Author:赤松 茂
あかまつ司法書士事務所
静岡県沼津市下河原町48番地

【TEL】055-963-8002

【Mail】 quick-response@nifty.com

(平成26年5月に事務所移転しました。)

カテゴリ