法制審民法(債権関係)改正部会第5回議事録

 3月に開催された法制審民法(債権関係)改正部会第5回議事録が公表されている。
 今回のテーマは、債権者代位権・詐害行為取消権などだ。
 議事録を一読したところ、やはり債権者代位権そのものを廃止するという案は採用されにくい印象を受けた。

 この分野で司法書士に最も影響があると思われる部分は、
 被保全債権→被代位債権で類型化すると、
① 金銭  →登記請求権(もしくは登記申請権)
②登記請求権→登記請求権(もしくは登記申請権)
 と分類することができる代位登記の実務であろう。

 たとえば、強制執行の準備手続として、相続登記が未了の不動産について、強制執行をしようと準備中の債権者が代位で相続登記を申請するというのは司法書士ならば当たり前の感覚であろうが、実は、法制審の議論の中では、わざわざ代位で登記をしなくとも、執行法を改正することで名義が異なる不動産であっても強制執行できるよう対応すればよい、という意見まで出ているので、この代位登記の実務の抜本からの見直しがなされる見込みがないわけでもないといえる。
 
 さらに、債権者代位権行使の際は債務者に通知を義務づけるという案もあるようだ。そうすると、そもそも強制執行の準備手続が円滑にできるのかという疑問もでてくるし、手続上も代位登記の申請に通知を証する書面を添付するのか、登記原因証明情報への報告的記載のみで足りるのかという疑問もでている。(後段の疑問は、実体が確定してからの疑問になるが)

 以上のように、この分野は代位登記と密接に関連するので、すべての司法書士が高い関心をもって、専門的知見に基づく意見を述べていくべき分野である。



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