民法(債権法)改正のポイント受講報告

 平成22年2月24日(水)13時から17時まで、商事法務主催で、「民法(債権法)改正のポイント」というテーマで、セミナーが開催されたので受講した。講師は、森・濱田松本法律事務所に所属し、早稲田大学大学院法学研究科教授である児島幸良弁護士が担当された。
 参加は、事業会社、金融会社、業界団体、弁護士、司法書士等幅広い層から計40名程であった。
 講義は、民法改正が実務に及ぼす影響、改正に向けたタイムスケジュール、改正の範囲、改正の動向等が述べられた後、実務家等がこれから対応するには、法制審の進み方と並行して研究を進めていくことがベターであろうとの見解が述べられた。
 一方、民法改正に大きな影響を及ぼすと思われる「債権法改正の基本方針」では、合意主義を重視しているといわれることがあり、その根底には、健全な合意は保護されるべきであり、また逆に、健全でない合意を成立させることは妥当ではない、との思想が流れているのではないかとのことである。その証左に、一度健全に成立した契約から解放されるためには危険負担の方に権利が自然消滅するのではなく、解除という意思表示を要求していること、時効期間の満了により債務が消滅するのではなく、請求を拒絶することができるに留まるという案も(乙案として)出していること、等があろうとのことであった。
 その後、法務省より法制審民法(債権関係)改正部会第1回において示されている31の論点について、実務的な観点から順次コメントが述べられた。
 なお、講義内容は、改正案に対して、こうすべきであるという私見は述べられず、債権法改正の基本方針の提案を前提に、このような改正がなされたら、実務的には、このような点に留意すべきである、という触れ方が多かったように思う。むしろ実務家向けに講義をするには、今回のセミナーのようなアプローチがよいのだろう。
 今回のセミナーは、司法書士が実務家向けに講義をする際の参考にもなった。

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