松下PDP最高裁判決について

 平成21年12月18日に、松下PDP事件の最高裁判決が言渡された。

 高裁で認められた労働者と注文主との間の黙示の労働契約の成立については認められず、業務上必要とは認められない作業に従事させたことに対する損害賠償請求のみが維持された。

 ところで、判決理由において、「(偽装請負が)労働者派遣法2条1項にいう労働者派遣に該当すると解すべきである。そして、このような労働者派遣も、それが労働者派遣である以上は、職業安定法4条6項にいう労働者供給に該当する余地はないものというべきである」と述べられている。
 たしかに、条文上は、労働者派遣法2条1項にいう労働者派遣は職業安定法4条6項に該当しない。
 問題は、労働者派遣法2条1項の定義に関する解釈である。
 違法な労働者派遣や偽装請負が、労働者派遣法2条1項に該当するとなると、すべて労働者派遣法で対応しなければならず、職業安定法の適用局面がなくなってしまう。
 すなわち、派遣法違反のみの適用では、派遣先に対する責任追及も弱くなってしまうこともありえ、違法な労働者派遣や偽装請負を助長してしまうおそれもあるのではないかと危惧されるのである。

 私は、労働者派遣法は、間接雇用を認めないという原則に対する例外的な法律なのであるから、その適用も厳格に解すべきであると考える。

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