役務提供型契約の取消による清算関係

 未成年者を理由に役務提供契約を取消したとしよう。
 未成年者の法定代理人が依頼人であるとする。
 この場合、契約の取消であるので、契約代金の返還を請求することになるが、既になされた役務の代償はどうすべきであろうか。
 契約した未成年者の法定代理人からみれば、契約を取消したのだから、代金を返してほしいという請求になるし、その請求は、未成年者を保護しようとした法の趣旨にも合致するように思われる。
 ただし、既に受けた役務が適正な価値のものであれば、役務を受けた分の利益は残存することになり、その清算もしなければ妥当ではないようにも思われる。現にそのような見解にたち、未成年者取消しは認めるものの、業者に代金の返還義務はないと判断した裁判例もある。(詳細は『現代消費者法3号』を参照されたい)
 しかし、そのように解すると、未成年者取消しの意義を没却してしまうことにもなりかねない。(未成年者取消をしても、代金の返還を受けられないのであるから。)
 
 役務提供型の契約取消しの清算につき、これから議論を成熟させていく必要がある。

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