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ドロップシッピングと業務提供誘引販売取引

 ドロップシッピングに関する相談が急増しているようだ。
 
 ドロップシッピングとは、東京都のHPによると、「メーカーや卸売業者と契約することにより在庫を持たずにネットショップを開設し、顧客からの注文を受けると、その注文情報をメーカーや卸売業者に転送して、商品を卸売業者等から直送させるというネットショップの運営方法の一形態である。商品の小売価格と卸価格の差額分がショップオーナーの利益となる」と説明されている。

 東京都は、ドロップシッピングを特商法に規定される業務提供誘引販売取引に該当すると認定し、同法に基づく行政処分を行ったが、同認定を前提とすると、特商法に基づくクーリングオフもできる、ということになる。
 
 今後、業務提供誘引販売取引の該当性について司法判断を求めるときは、業務提供利益の解釈が争点となろう。

 寄せられる相談は、契約したものの解説したHPには売れそうもない商品ばかりアップされ、当初の資金を回収することはままならない、という内容が多いようである。
 トラブルが多い業態であるので、行政がしっかりと指導をするためにも、特商法の規制を及ぼすことは必須であると考える。


 
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司法書士としての生き方 その1

 このブログの閲覧者(キーワード検索)などをみると、司法書士受験生と思われる方も多く閲覧していただいているようなので、これから不定期で、私が司法書士を目指した経緯や受験の話題なども述べてみようと思う。
 これは、私自身にとっても、初心に戻るという極めて重要なテーマとなる。


 さて、話は、高校時代に遡れば充分であろう。
 私の通っていた高校は、2年から文系と理系に分かれるが、私は将来のことを深く考えることもなく、文系を選択した。選択の理由は、文系の方が勉強する科目が少ないように思えたからだ。それ以上の理由はなかった。
 進学率ほぼ100%の高校であったが、私は自分が進学するイメージも持っていなかった。
 3年になり、志望校を決める際になっても、特段、進学を希望する大学はなかった。
 しかし、就職するにも、どのような仕事をしたいのかすら考えていなかったので、まずは周囲の進めに従い、もっともつぶしが利くと思われた経済学部を希望することとした。
 部活を引退してから、3年の春ごろから周囲の雰囲気に影響され、大学受験の準備を始めた。ほとんどの科目は下から数えたほうが早いという順位であったが、唯一世界史が好きであったので、世界史を軸に勉強をし、他の科目も、半年後には平均レベルにまでは達することができた。そうはいうものの、何の目標もなく、受験勉強自体は決して主体的に取り組んだといえるものではなかった。
 志望校は受験科目が少ない大学を優先した結果、センターが数Ⅰのみで足りる大学を受験し、センターの点数と面接だけで入れる国立大学に何となく入った。

 私の高校時代は、おおよそ以上のようなものである。
 このように自分の将来に対する何の意思もなく、時代や周囲に流されて進学するという高校生が私だ。

 まさか10年後に司法書士を目指し、12年後に司法書士試験に合格するとは、当時の私は想像もしなかった。
 振り返ってみて、高校時代の経験が司法書士受験に生きていると思われることは、「大学受験を一生懸命やらなかったこと」のように思う。
 「自分はやればできる」という根拠のない自信と、「結局やらなかった」という実績に基づく後悔が、後の人生に大きな影響を与えたといえるのかもしれない。

 大学時代以降は、また次の機会に。



ヤミ金など・・・

 最近、事務所に寄せられる相談では、ヤミ金の相談が増えてきた。
 貸金業法の完全施行との因果関係は不明だが、融資の申込みをして振り込まれる前にキャンセルしたところ、執拗に電話がかかってくるという昔ながらの追い貸しのような手口もあるようだ。
 ドロップショッピングで、すぐに所在不明となってしまう業者のような悪質商法も増加中であるし、違法業者への対応が急務となっていることを実感する。
 ヤミ金等の対策に一層の力を入れなければならない。

 おそらく、これからは、違法業者を相手とする事件を受託するかどうか、で、法律実務家としての資質を問われることになろう。

全青司代表者会議

 平成22年4月24日、25日は、東京で、全青司代表者会議が開催されたので、副会長として参加した。
 全青司代表者会議には、全国の青年会の代表者が一同に会し、さまざまなテーマで議論をしたり、意見交換をしたりする。
 3月前後が年度の変わり目の青年会が多いので、今回の代表者会議には初めてお会いする方も多く見受けられた。
 
 また、代表者会議の前後に行った民法(債権関係)改正対策委員会ではスカイプでの会議を試みたが、スカイプの導入により、欠席者数名をフォローすることが可能であることが実証された。
 全青司の会議は全国から司法書士が集まるので、どうしても全員出席となるのが困難である。その際の補助ツールとして今後スカイプを有効活用していきたい。

静岡県司法書士会理事会

 平成22年4月23日は、静岡県司法書士会において、第2回理事会が開催されたので、常任理事として参加した。
 主な議題は、来月に控えた定時総会の上程議案承認の件である。
 上程予定の債務整理事件に関する規則については、会員からの意見を組むべきというご意見を踏まえ、定時総会への上程を見送り、公聴会を開催した上で、臨時総会を早急に開催して会員からの承認を求めることとなった。
 債務整理事件に関する執務姿勢を見直し、自浄能力を高めるために、会員からの意見を広く求め、よりよい規則を制定していきたい。
 と、同時に、今ほど司法書士の自浄能力が期待されている時期はない。この時期を逸することなく、迅速に規則を制定することが求められているともいえよう。

 質と時期の双方を満たす必要がある。

日司連民事法改正対策部

 平成22年4月21日は、日司連民事法改正対策部が開催されたので、部委員として参加した。
 債権譲渡、消費者事件一般につき、民法(債権関係)改正がどのような影響を及ぼすのかについて、主に議論した。
 また、解除や債権者代位についても、司法書士実務に大きな影響を及ぼすおそれがあるので検討を行った。
 それぞれの対策がある程度、形になりつつある。

 日司連の検討の経過は、月報司法書士6月号の特集で、司法書士会員の皆様には、お伝えできる予定だ。


貸金業法完全施行日決定

貸金業法の完全施行日が本年6月18日に決定した。
当初の予定通りの完全施行だ。
これにより多重債務という事態が激減することが見込まれる。

しかしながら、次の2点に留意する必要がある。

1、貸金業者から、原則として収入の3分の1以上の借入れはできない。
 → 逆にいうと、例外規定にも該当せず3分の1以上の貸付けを行う貸金業者は違法業者である。これから資金需要者は、そのような違法業者(ヤミ金)からの借入れを絶対に控えなければならない。違法な貸付の後には、違法な取立てが控えていることを想起すべきである。

2、専業主婦等が借入れをするには、原則として配偶者の同意が必要となる。
 → 今までは、配偶者に内緒で借入れをしていたという利用者も、追加借入れをしなくとも、3か月の期間経過により、配偶者の同意を求められる可能性がある。配偶者に内緒で借入れをしたいた利用者が配偶者に打ち明けることができず、一人で悩むという事態も想定される。これを機会に専門家の助言を得つつ、家族に打ち明けるなどの対応が必要になる。同一家計の家族に内緒での借金は、多重債務の温床となり、本来的に好ましい状況ではなかったとの認識にたち、この完全施行を家族に打ち明ける良い機会と捉えなおす必要がある。

 完全施行に向けて、司法書士も、相談体制をさらに充実させなければならない。
 


法制審民法(債権関係)改正部会第5回議事録

 3月に開催された法制審民法(債権関係)改正部会第5回議事録が公表されている。
 今回のテーマは、債権者代位権・詐害行為取消権などだ。
 議事録を一読したところ、やはり債権者代位権そのものを廃止するという案は採用されにくい印象を受けた。

 この分野で司法書士に最も影響があると思われる部分は、
 被保全債権→被代位債権で類型化すると、
① 金銭  →登記請求権(もしくは登記申請権)
②登記請求権→登記請求権(もしくは登記申請権)
 と分類することができる代位登記の実務であろう。

 たとえば、強制執行の準備手続として、相続登記が未了の不動産について、強制執行をしようと準備中の債権者が代位で相続登記を申請するというのは司法書士ならば当たり前の感覚であろうが、実は、法制審の議論の中では、わざわざ代位で登記をしなくとも、執行法を改正することで名義が異なる不動産であっても強制執行できるよう対応すればよい、という意見まで出ているので、この代位登記の実務の抜本からの見直しがなされる見込みがないわけでもないといえる。
 
 さらに、債権者代位権行使の際は債務者に通知を義務づけるという案もあるようだ。そうすると、そもそも強制執行の準備手続が円滑にできるのかという疑問もでてくるし、手続上も代位登記の申請に通知を証する書面を添付するのか、登記原因証明情報への報告的記載のみで足りるのかという疑問もでている。(後段の疑問は、実体が確定してからの疑問になるが)

 以上のように、この分野は代位登記と密接に関連するので、すべての司法書士が高い関心をもって、専門的知見に基づく意見を述べていくべき分野である。



非正規労働者の権利実現全国会議

 非正規労働者の権利実現全国会議「どうなってるの!?民主党政権~派遣法改正案を斬る~」が、平成22年4月16日18時30分から20時30分まで、東京・お茶ノ水・総評会館で開催されたので参加した。
 参加者は90名を超えた。派遣法改正案が、いよいよ国会で審議されはじめ、成立が間近となった、この時期に非正規労働者の権利実現全国会議が開催されるのは、誠に意義深いことである。

 会議は、次の内容で進行した。
1、開会挨拶(有田謙司氏)
2、来賓挨拶(宇都宮健児日弁連会長)
3、講演「労働者派遣法「改正」案の問題点と抜本的改正の課題」(脇田滋氏)
4、コント「どうしてダメなの?事前面接」(劇団○○○○)
5、当事者報告 ① 日産の業務偽装(事前面接)
        ② 横川電気
        ③ 匿名シングルマザー派遣労働者
6、集会声明
7、閉会挨拶

 さて、今般の派遣法改正案については、登録型が例外的に許容される専門26業務の見直しが何らなされておらず、容易に脱法ができてしまう点、また、常用型の定義が定められていないため、登録型も該当し得る余地が十二分にある点、さらに、派遣先に対する団交応諾義務がないため、実際の職場のトラブルに対応できないおそれがある点などの諸問題があり、派遣労働者の保護という趣旨に照らし十分な内容ではない。
 とくに、派遣先に対する雇用申込みのみなし制度の創設は、派遣先が申込みをする労働条件が従前の内容と同一と定められているので、派遣労働者のときと何ら労働条件が変わらない上、雇用期間も有期とすることができるため、結局、雇止めとなるリスクがこのうえなく高い。
 また、専門26業務の雇用申込み義務に関して言うと、制限が撤廃され、改悪といってもよい改正案となっている。
 既に国会での審議が開始されているところであるが、今般の労働者派遣法改正案は、派遣労働者にとって、きわめて不十分な内容であるという認識を持ち、少なくとも上記のポイントの改善を早急に強く求めていくべきである。



全青司表敬訪問第1弾

 平成22年4月15日は、全青司が新執行部となったことにより、消費者庁、消費者委員会、消団連などに表敬訪問をしたので、副会長として参加した。
 それぞれ行き先で丁寧な対応をしていただき、挨拶の中から今後の事業を具体的に展開していく上でのヒント等も数多く得ることもできた。
 表敬訪問の目的は、今回のような挨拶のみに留まらず、今後、継続的な連携関係を築いていくところにある。そのためには、全青司の行う具体的な事業を書面にして、継続的に外部に発信していかねばならないだろう。

 今回は、消費者関連の機関を多く回ったが、全青司として表敬訪問に行くところは、まだまだあるので、私は差支えではあるのだが、表敬訪問第2弾・第3弾を来週行う予定だ。
 


静岡県司法書士会常任理事会

 平成22年4月14日は、静岡県司法書士会において、常任理事会が開催されたので、常任理事として参加した。
 総会の議案整理が主な議題だ。
 予算案の作成も、かなりシビアに行われた。
 債務整理事件に関する規則制定も、いよいよ大詰めとなった。今回の規則起案作業は、目的達成のために妥協することのない厳しさと通常の債務整理に影響を及ぼさない配慮の双方を勘案することが課題であった。
 また、規則承認を前提にその規則に関する研修会開催も、具体的に企画しなければならない。協議の結果、各支部ごとに、DVD研修を開催することになった。
 静岡県司法書士会会員の皆様におかれては、研修参加と、その前に規則制定承認に関するご理解、双方をお願いしたいところである。

 

静岡県司法書士会消費者問題対策委員会・多重債務問題対策委員会合同開催

 平成22年4月13日18時より、静岡県司法書士会相談事業部内の消費者問題対策委員会および多重債務問題対策委員会が合同開催されたので、相談事業部長として参加した。
 主な議題は、貸金業法完全施行後の対応である。
 急増すると思われるカードによる現金化などの新手の換金詐欺・ヤミ金への対策、問題が顕在化すると思われる配偶者に内緒で借入れをしている専業主婦への対応などが協議された。
 これから6月の完全施行に向けて、具体的な活動を展開していくことになる。
 クレサラ問題は、最後の正念場を迎えようとしている。
 気を抜くわけにはいかない。



派遣法改正に関する集会

非正規労働者の権利実現全国会議主催で、次のとおり、派遣法改正に関する集会が開催される。

(以下引用)

「国民主導」でお願いします! どうなってるの?民主党政権!派遣法「改正」案を切る!

* 日時 2010年4月16日(金)18時30分~

* 会場 総評会館 2階 千代田区神田駿河台3-2-11


☆☆講演
『派遣法「改正」法案を切る!』 脇田 滋 龍谷大学教授

☆☆コント(仮題)
えっ?それって「専門業務」!?(※非正規会議の弁護士らが演じます!劇団○○○○ 木村達也  棗一郎 三浦直子 ナレーター:小川英郎 )   

☆☆当事者からの実態告発
   専門業務を偽装されていた方 違法な事前面接を受けた方 などなど

☆☆国会情勢報告

☆☆アピール採択

<参加自由・資料代500円>

「国民主導」を掲げて政権交代を実現させた民主党政権。
しかし、その民主党政権がいまの国会に提出している 労働者派遣法の「改正」案は、私たちが期待していた抜本改正とはほど遠いものでした。
 派遣労働を中心とする非正規労働こそが、格差と貧困を 生み出している根本原因です。
 そこにメスを入れなければ、「いのちを守る」ことなど できないんじゃないでしょうか?
 今なら、まだ間にあいます! 
本当に国民のための抜本改正を実現しましょう!

<主催>非正規労働者の権利実現全国会議(略称:非正規全国会議)
代表幹事:脇田滋(龍谷大学教授)  
http://www12.plala.or.jp/cuckoo /
連絡先:事務局長(東京)弁護士棗一郎03-3580-5311*
    事務局長(大阪)弁護士村田浩治072-2210-0016

違法な労働者派遣をどう解するか?

 違法な労働者派遣について考えるには、次のいくつかの条文を押さえておく必要がある。

【職業安定法 4条6項】
 この法律において「労働者供給」とは、供給契約に基づいて労働者を他人の指揮命令を受けて労働に従事させることをいい、労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律第2条第1号に規定する労働者派遣に該当するものを含まないものとする。

【労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律第2条第1号】
 労働者派遣 自己の雇用する労働者を、当該雇用関係の下に、かつ、他人の指揮命令を受けて、当該他人のために労働に従事させることをいい、当該他人に対し当該労働者を当該他人に雇用させることを約してするものを含まないものとする。

 すなわち、違法な労働者派遣は、後者の定義に該当して労働者派遣法の規定に服するのか、後者の定義には該当しないものとして前者に該当し、職業安定法の規定に服するのか、という問題である。
 具体的には、前者の場合、職業安定法第44条において労働者供給事業は禁止されており、供給者および供給先のいずれにも罰則があり、労働関係の民主化と中間搾取の防止という立法趣旨から、この規定に反することは、私法上も強度の違法性が強いと考えられ、一方、後者の場合、派遣元には一定の罰則が用意されているものの、派遣先に対しては何の罰則もない、という違いが生じる。

 この点につき、判例は、松下PDP事件・大坂高判H20・4・25において、違法な労働者派遣を「脱法的な労働者供給契約として、職業安定法44条及び中間搾取を禁じた労働基準法6条に違反し、強度の違法性を有し、公の秩序に反するものとして民法90条により無効」と判示し、違法な労働者派遣が職業安定法違反になるとの見解を示していたところであるが、同事件の上告審である松下PDP事件・最判H21・12・18では、違法な労働者派遣であっても、「注文者と労働者との間に雇用契約が締結されていないのであれば、・・・労働者派遣法2条1号にいう労働者派遣に該当すると解すべきである。そして、このような労働者派遣も、それが労働者派遣である以上は、職業安定法4条6項にいう労働者供給に該当する余地はないものというべきである。」と判示し、違法な労働者派遣は労働者派遣法違反になるに過ぎないと、その見解を変更した。
 このような考えに対しては批判も多い。

 労働者派遣法の改正を控え、このような問題もある、ということも認識しておくべきであろう。





 

生活保護受給者に対する法律扶助

 生活保護受給者が破産の申立てをする場合、法律扶助を利用することが多いと思われるが、以前より、申立日にから免責日まで生活保護受給をされていれば、法律扶助を利用した際の立替金は、「猶予→免除」される取扱いとなっていた。ところが、同時廃止の予納金(静岡であれば1万290円)は、自己負担となっていた。

 それが、平成22年4月1日からは、この予納金等も、法律扶助の立替金として支弁されることとなった。
 したがって、生活保護受給者は、金銭的な負担を気にすることなく、破産の申立てを検討することができるようになった。

 今後、さらに法律扶助を積極的に活用し、低廉な費用で債務整理事件を受任するよう務めていきたい。




 

静岡県東部県民生活相談

 平成22年4月7日は、静岡県東部県民生活相談の当番であったために、午後1時から4時まで、相談員として相談業務を行った。相談枠が30分刻みで6コマが全て埋まっていた。多重債務に関する相談も多く、貸金業法完全施行を目前に控えた今でも、多重債務問題に悩む方が多いと改めて実感した。

 ところで、この静岡県東部県民生活相談は、数年前までは、今の半数以下の司法書士で、今の倍の相談時間(週一で午前・午後)を担当していたので、年間のうち16回ほど相談員として通っていた。
 昨年あたりから、相談活動に協力してくれる司法書士が増え、相談時間も週一午後のみとなったために、年間のうち4回ほどで足りるようになった。
 負担が減るのは嬉しいのだが、消費生活相談員の方々とのコミュニケーションも減ってしまったのが残念でもある。

 なお、行政に寄せられる相談は、少額悪質商法なども多く、裁判例がでていないような事案も多いので、相談を受けさせていただくのは司法書士として自分のためにもなる。

紛争当事者からみた訴訟提起の意義

 以前、個人間の貸金請求の訴状作成を依頼されたことがある。
 請求額が200万円ほどであったので、書類作成業務という本人訴訟支援で関与した。

 しかし、上記の一文には語弊があるかもしれない。
 たとえ、請求額が100万円(すなわち、簡裁訴訟代理権の範囲内)であったとしても、書類作成業務という本人訴訟支援で関与することは十二分にありうるからだ。
 代理権がないから書類作成、というのではない。
 そもそも、紛争当事者が書類作成を希望している事案も数多くあるのだ。

 さて、依頼を受けた事案の話に戻ろう。
 貸金の相手方は、相談者の友人であり、10年近く前に、相談者に窮状をうったえ、それに同情した相談者から200万円を借りたとのことである。
 以降、返す返すといいながら、10年が経過しようとしていた。
 そのため、相談者は時効中断の措置として、訴訟提起をすることを決意したのである。
 相談に見えたのが時効完成の3週間前、訴えを提起したのは時効完成の2週間前だった。

 そして、期日の指定を受けて、期日をまつばかりとなった。なお、被告となった貸金の相手方は九州に住んでいるので、静岡地裁沼津支部まで出頭する可能性は低く、欠席判決となるであろうとの見込みをたてていた。

 ところが、その数日後、相談者が事務所にいらしてこう言った。
 「訴訟を取下げてください。」
 すでに、時効期間は経過している。訴訟を取下げすると、今後、消滅時効の主張に対抗できなくなるということを改めて説明した。相談者は続けて言った。
 「訴状の届いた相手方から、連絡を頂いた。充分な謝罪の言葉と現在の窮状の説明があったので、自分も納得することができた。もう、この貸金を請求するつもりはないから、時効が成立しても構わないので、訴訟を取下げてもらいたい。」
 そこまで、理解しているのであれば、何も言うことはない。
 即日、取下書を作成した。

 近時、紛争当事者が、紛争解決に納得するための、「紛争解決機関」が話題になることがある。
 しかし、本来、白黒を判断する「裁判所」の手続を利用しても、本事案のように紛争当事者が心の底から納得することも当然ありうる。
 大事なのものは、紛争解決機関の内容だけではなく、紛争解決機関をどう使うか、ということなのだろう。






 

月報発行委員会

 平成22年4月5日は、日司連において、月報発行委員会が開催されたので、委員として参加した。

 アンケートでは、「民法(債権関係)に関する特集を!」という要望が非常に多いのであるが、月報司法書士では6月号に民法(債権関係)改正特集を組む予定であるので、楽しみにしていていただきたい。

 さらに、今年は秋口に労働分野を2号に亘って特集する予定である。日司連から、勤労感謝の日近辺に実施を呼びかけしている労働トラブル110番の広報も兼ねてのことだ。まだ、労働トラブル110番を実施していない単位会は、特集記事などを参考に、今年こそは、ぜひ開催していただきたい。


 

民法(債権関係)改正研修

 平成22年4月3日13時から17時まで、千葉県司法書士会館において、民法(債権関係)改正研修が千葉の青司協の主催により開催されたので、講師として登壇させていただいた。
 40名ほどの参加者があった。
 法制審第1回で配布された資料2「民法(債権関係)改正検討事項の一例(メモ)」の31の論点を中心に講義を行ったが、既に法制審も相当進んでいるので、法制審の資料や議事録の内容にも、随時触れながら講義を行った。
 既に、債務不履行、解除などの論点は、議事録まで公表されており、債権者代位・詐害行為取消、多数当事者の債権・債務も議論が終了し、資料が公開されているところである。来春に予定されている「中間的な論点整理」にむけて、いずれも一応の議論が終わっているということもできるのかもしれない。法制審は、まさに超特急で進んでいるので、その内容を講義に織り込むだけでも一苦労である。

 ところで、民法(債権関係)改正に関する法律実務家のすべき対策につき、個人的には次のような大きな流れがあると感じている。

1、今年の流れ・・・法律実務家等が法制審に対して積極的に意見を述べる年。中間的な論点整理がまとまってからでは遅いので、意欲的な少数精鋭の法律実務家等が意見を述べていくことになると思われる。

2、来年の流れ・・・法律実務家の全員(たとえば、司法書士すべて)に、中間的な論点整理の内容を落とし込むよう会員研修に最も力を入れる年。おおよその具体的な内容が見えてきていると思われるので、法律実務家という看板を掲げている以上、全員が民法(債権関係)改正の概要を理解しておく必要がある。

3、再来年以降の流れ・・・法律実務家等が市民に対して、民法(債権関係)改正の概要を紹介し、実務上の混乱が生じないよう、最大限の努力をする年。

 さて、話を戻すと、千葉の青司協では、今月から月に1回ペースで、民法(債権関係)改正の勉強会を開催していただき、多数の幹事も全青司に送り出してくださるとのことである。とても意欲的な方々ばかりであったので、これからの活動に期待したい。




ツイッターと司法書士

 最近ツイッターをする司法書士が増えてきた。
私が直接知っている方々だけでも数十人の司法書士が毎日何かをつぶやいている。
内容は、業務に関連すること、制度に関すること、個人的趣味など、さまざまであるが、司法書士が様々なツールを使って、情報発信するのは、とても良いことだと思う。

 ツイッターとは、私の理解では概ね次のようなものだ。
①登録する(無料)。
②140文字以内の発言をウェブ上に公開する。
③興味のある人物や発言を検索して、フォローする(お気に入り登録)。
④フォローすることによって、その人の発言が自分の登録ページに表示される。
⑤自分の発言などに関心のある方に自分もフォローされる。
⑥フォローしてくれた方の登録ページに自分の発言が表示される。
 
 以上のように、基本的には、フォローしたり、フォローされたりの関係で情報のネットワークを構築し、情報収集・情報発信の双方向を容易にする。
 その他にも、「ハッシュタグ」というキーワードを入力する方法により、そのキーワードに興味のある不特定の方々と、チャットのような使い方もできるようだ。

 なお、ツイッターの公式ホームページは、http://twitter.com/
 
 ところで、ツイッターがこれ程までに普及したのは、140文字という制限があったがために、気軽につぶやけるツールであったことが大きな要因であることは間違いなかろう。
 この「140」の制限・・・。
 どこか、司法書士に通じるものがあるのではないだろうか。
 そう、簡裁の事物管轄、すなわち、簡裁代理権の範囲の金額である。
 
   制限があるからこそ、普及する。
 
 司法書士も、ツイッターを見習いたいものだ。


 

司法書士業務のIT化

 司法書士業務は、デスクワークが中心ではあるが、会務や相談会なども含めると、かなり外出することも多い。
 そういったときに、出先でも極力事務所と同じ環境を保つことにより、業務時間を大幅に増やすことができる。
 そのために欠かせないのが、業務のIT化という発想であろう。

 たとえば、Gメールを使うと、移動中でも、アイフォン等の携帯でメールのチェックができるし、他人のパソコンを借りて、データのやり取りも容易だ。急ぎの原稿も、夜中に自宅のパソコンでチェックして、そのまま原稿作成ができるので、とても便利だ。

  一度、使い始めると、もはや欠かせないツールとなる。

 また、アイフォンでは、カメラで撮影したものを直にPDFにしてメールで送信できるアプリもあるので、決済現場でオンライン申請をする際に、もはやスキャナーの持ち込みも不要となる。
 アイフォンなどのスマートフォンとGメールなどのウェブメールの相性はこの上なく良く、両方を活用することで、司法書士業務は格段に効率化を図ることができる。

 他にも便利なIT化はたくさんあるが、本日は、ここまで。


プロフィール

Author:赤松 茂
あかまつ司法書士事務所
静岡県沼津市下河原町48番地

【TEL】055-963-8002

【Mail】 quick-response@nifty.com

(平成26年5月に事務所移転しました。)

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