静岡県司法書士会企画広報部会

 平成21年6月29日18時より21時まで、静岡において、静岡県司法書士会企画広報部会が開催されたので、広報委員兼法教育委員として参加した。
 部会後に行われる委員会は、同時に開催されるため、今回は、広報委員会に出席した。
 今年度の広報委員会の最大のテーマは、静岡県司法書士会のホームページのリニューアルである。リニューアル日も、法の日である10月1日と既に決まっている。
 さて、どのようなホームページにリニューアルすべきか。

 なお、現在の静岡県司法書士会のホームページは、こちら

 よい案があったら、ぜひご意見をいただきたい。

全青司司法アクセス・ADR推進委員会

 平成21年6月28日は、神戸で、全青司司法アクセス・ADR推進委員会の委員会が開催されたので、委員として参加した。
 協議事項は、次の事項である。
1、労働トラブル110番開催
2、一般民事シンポ(三重)の振り返りと次回(徳島)の開催内容
3、悪質商法110番開催(パチンコ必勝法、出会い系、等)
4、静岡青司協主催の割賦販売法・特商法改正シンポ後援
5、賃貸トラブルへの取組み
6、司法書士ホットラインの運営方法
7、全国研修分科会の内容
8、講師派遣
9、民法改正への対応
10、消費者庁・地方行政への対応

 今年も事業が山盛りであるので、既存の委員がフル稼働していくと共に、新たな委員を募集していかねばならない。
 新委員の立候補は、お気軽に直メールいただきたい。
 (司法書士登録者に限る。)

クレサラ実務研究会in神戸2009

 平成21年6月27日は、神戸で、クレサラ対協主催で、「クレサラ実務研究会in神戸2009」が開催されたので、発表者として参加した。
 私の担当は、「クレディア再生手続きの経過と課題」である。
 持ち時間が15分間しかなかったために、言いたいことを十分にお伝えできたかどうか、不安であるが、クレディア(フロックス)の過払い返還状況、残のある債権の和解状況、架空請求状況を具体的データに基づき、お伝えした。
 今回の発表後、改めて感じることは、背後に潜むスポンサーへの対策である。
 共益債権の大幅な減額要求をしてきたり、一括払い以外和解に応じなかったり、取引履歴の開示請求があり、引き直すと過払いになっているにもかかわらず、約定残で請求を継続したりする行為は、スポンサーであるネオラインキャピタルの意向が強いものと推測される。
 ネオラインキャピタルは、他の貸金業者に対しても、資本を注入し、大きな影響力を持ってきている。
 ネオラインキャピタルに対しても、広く情報を共有し、統一した対応をとっていくべきであろう。

静岡県司法書士会平成21年度第1回理事会・相談事業部会

 平成21年6月25日は、静岡県司法書士会において、14時から理事会が開催された。
 理事会終了後、事業部ごとの会議を行ない、夕方からは私の担当する相談事業部会を開催した。
 終了は21時と、長丁場の会議日となった。
 さて、相談事業部会では、「連携」をキーワードに各委員会で具体的事業を決定していただいた。

具体的には、
 「消費者問題シリーズ研修」の拡大(多重債務問題対策委員会)
 「クレサラ110番」の新たな実施方法の試み(消費者問題対策委員会)
 「司法過疎地への出前相談会」の開催(相談事業推進委員会)
 「犯罪被害者支援団体との懇談会」の開催(犯罪被害者支援委員会)、等である。

 委員の白熱した議論を目の当たりにし、今年の相談事業部の活動が充実したものとなることを確信した。


相談事業部の活動目標「連携」

先日、静岡県司法書士会相談事業部の部長としての所信表明を出したので、次に引用する。

 平成21年度より相談事業部部長となりました。
 静岡県司法書士会は、相談事業において全国の最先端であるという認識を私は司法書士試験に合格してから、ずっと持ち続けており、また、実際に、その認識を裏付けるだけの実績を諸先輩方が築き上げております。
 多重債務相談を司法書士の業務として根付かせたのも、クレディアが倒産した際、市民の混乱を収束させたのも、静岡県司法書士会の諸先輩方の迅速かつ的確かつバイタリティーあふれる行動によるものだといって過言ではありません。このような大きな実績をもつ静岡県司法書士会相談事業部の部長の任に着き、身が引き締まる思いです。
 一方、いうまでもなく、相談業務は司法書士業務の中核を占めます。登記業務に関しても、裁判業務に関しても、すべての業務の入口において、まず「相談」を経る必要があるからです。このように相談の重要性を全ての業務で意識して、日々の業務の取り組む必要があると考えておりました。
 そのような実績・状況の中、新年度になり、静岡県司法書士会の相談事業を停滞させることなく、「連携」をキーワードに、地に足のついた相談活動を行っていくための基盤作りを行っていく所存です。
「連携」をキーワードとしたのは、近時、司法書士に寄せられる相談内容が多様なものとなり、広範な知識も求められるようになっている現状を踏まえ、今後の相談事業は、様々な「連携」を軸に活動を展開していく必要があると考えられるからです。
 この「連携」は、①市民と司法書士との連携、②異業種・地域等と司法書士との連携、③日司連と静岡県司法書士会との連携、④静岡県司法書士会における他の事業部と相談事業部との連携、⑤相談事業部内における各委員会の連携とに分けることができます。
 以下、詳述します。

① 市民と司法書士との連携
司法書士の行う相談は、代理権の範囲内における司法書士法3条1項7号の相談に限られず、同条1号5号の相談を行う場面も多くあります。
 司法書士が代理人とならない相談内容については、相談者ご本人が紛争を解決していくための助言をし、書類作成業務等により、ご本人を支援することになります。
すなわち、司法書士の行う相談の多くは、その特質として、ご本人をエンパワーすることが求められているということができます。
 その実現のために、会員の相談技法の充実を図り、相談者たる市民と司法書士との間の連携(信頼関係)をより深めていく必要があると考えています。具体的には、「総合相談センターしずおか」に、ご登録いただいている会員の方を対象に、相談技法のスキルアップの研修等を企画しています。

② 異業種・地域等と司法書士との連携
 昨今の「派遣切り」に関連する相談等は、労働・多重債務の問題にとどまらず、居住の問題や今後の生活基盤そのものにまで及ぶ、まさに生活相談となっています。このように相談者の生活そのものがかかった相談に適切に対応するためにも、異業種・地域との連携を深めていくことが喫緊の課題となっているとの認識をもっています。具体的には、行政担当者や地域におけるセーフティネットを担っている立場の方々を対象とした研修・合同相談会を設ける等を企画しています。
 相談事業充実のためには、この連携がもっとも重要だと考えています。

③ 日司連と静岡県司法書士会との連携
 日司連からは、「労働トラブル110番」、「相続登記強化月間」等の開催の呼びかけがあり、その他も社会情勢に応じて、急遽特別の相談会(法律扶助相談会等)の呼びかけがなされることもあります。
 静岡県司法書士会においては、静岡の地域特性等を十分考慮の上、日司連と協同して相談事業を行っていこうと考えています。
 また、日司連からの呼びかけに応じるだけではなく、静岡の活動がきっかけとなった「労働トラブル110番」のように、今後も静岡から相談活動を発信し、日司連を経由して全国へ広めていこうと考えています。具体的には、「賃貸トラブル110番」、「その他一般民事関連の110番」の開催等を企画しています。

④ 静岡県司法書士会における他の事業部と相談事業部との連携
 静岡県司法書士会には、「相談事業部」のほかに、「企画広報部」、「研修部」、「経理部」、「総務部」の各部が設けられています。相談活動を行うにしても、会員への研修、外部への広報、相談会の開催費用、その他等、各部と協議しなければならないことは山積みです。相談事業部だけで、相談活動はできません。静岡県司法書士会が一丸となって、相談事業にあたるために、相談事業部の活動方針を各部に発信し、情報の共有を図っていく所存です。具体的には、既に「相談事業部ML」へ、各部に所属する理事にも加入していただき、相談事業部の活動をタイムリーに共有できる体制を整えました。

⑤ 相談事業部内における各委員会の連携
 相談事業部には、「多重債務問題対策委員会」、「消費者問題対策委員会」、「相談事業推進委員会」、「犯罪被害者支援委員会」の4つの委員会があります。
 便宜、委員会として各担当分野を受け持っていただいておりますが、各委員会の委員におかれましては、全員が相談事業部の委員であるという認識の下、「全員野球」の姿勢で、委員会の垣根なく、相談事業に取り組んでいただきたいと思います。
 幸い、多重債務問題対策委員会に古橋清二委員長、消費者問題対策委員会に山本幸則委員長、相談事業推進委員会に鈴木修司委員長、犯罪被害者支援委員会に平塚哲也委員長という優秀な方々に就任していただいております。各委員の皆様も、静岡県司法書士会の精鋭ばかりです。相談活動は、委員の皆様の実践活動によるべきところが甚大です。
 その委員の活動を支えるのが、委員長であり、相談事業部部長です。
私は、これからの2年間、各委員が相談事業を円滑に行うための「場」を委員の皆様方と連携して精一杯つくっていこうと思います。
 どうぞ、ご協力のほど、お願い申しあげます。

【書籍紹介】現代消費者法

 成人年齢の引下げが検討されているが、その弊害として、若年者を対象とする消費者被害の急増が懸念されているところである。
 現在においても、20才の誕生日を狙った悪質商法が存在し、「新成人」がターゲットとなっている。
 仮に成人年齢が18才に引き下げられたとしたら、これが18才の誕生日となるのだろう。
 このことは裏返せば、未成年者取消権の強力さを物語っているということができる。
 クーリングオフのように短期間の行使期間もないし、消費者契約法のように何らかの取消事由もいらない。未成年者取消に勝る制度はないといってもよいぐらいだ。
 成人年齢が引き下げられるとしたら、この未成年者取消に匹敵する制度を若年層に対し、付与しなければならない。

 以上のような趣旨で、「現代消費者法第3号」(民事法研究会)に、2つの事例を交えて寄稿させていただいた。
 興味のある方は、ご一読を。

  詳細は、こちら

 なお、脱稿後、受任した事件につき、未成年者取消を主張したところ、原状回復における未成年者の現存利益が問題となる事案があった。
 既にサービスを受けた役務提供型の現存利益が問題となったのである。
 「現代消費者法3号」には、その視点からの考察も別の原稿でなされており、新たな視点を得ることができた。

相談窓口ご担当者各位との司法書士会合同「ふらっと調停体験講座」

 平成21年6月22日は、調停センターふらっと主催で、「ふらっと調停体験講座」が静岡県司法書士会において開催されたので、主催者側として参加した。
 講座の内容は、
1、3つの調停(裁判所型、妥協要請型、対話促進型)を知る。
2、3つの調停の感想を共有する。
3、調停センターふらっとについて知る。
というものであrった。

 3つの調停は、それぞれのタイプに分けて、寸劇で表現した。
私は、脚本を作成し、裁判所型の調停人役を演じた。
当事者役は、名優司法書士Y氏に加え、今回が初演となる司法書士S氏であった。
司法書士Sも、寸劇後の感想で、「演ずることの楽しさに気づいた」と言っていたし、
観客の感想も、ほぼ意図通りのものが出てきたので、寸劇は成功と言ってよいだろう。

 これを機に、相談窓口の方が、話し合いによる解決が望ましい事案に遭遇したとき、
「ふらっと」を紹介してくれることを期待している。

日司連第71回定時総会②

 平成21年6月19日、前日に引き続き、日司連定時総会が開催されている。
 日司連の行う事業につき、代議員M氏より、次の要旨の質疑がなされたので、引用する。

 世界的な不況を受け、「派遣切り」が社会問題となったことは記憶に新しい。
派遣労働者から寄せられる相談は、相談者が相談をした日の食費すら窮するという深刻を極めるものも散見され、非正規社員の賃金水準の低さ、安易な解雇、雇用保険の未加入による失業保険の不受給、という労働条件の悪さが浮彫りとなった。
 このような社会状況を受け、日司連では、平成19年度より、各単位会に対し、毎年11月に「労働トラブル110番」の実施を呼び掛け、会員が個別労使紛争に取り組む機会を積極的に設けているところである。日司連が「労働トラブル110番」の実施を呼びかける等して、労働者の権利保護の実現を図ることは高く評価することができる。
 しかしながら、「労働トラブル110番」の実施を呼びかける以上、日司連においても、具体的事業として個別労使紛争の対策に取り組むことが重要ではないだろうか。各単位会に寄せられた相談内容を分析して解決方法の共有を図ることや、他団体との連携を図ること、労働法の改正につき意見を述べる等、日司連においてできる事業、日司連にしかできない事業は、労働分野でも、非常に多くあるものと考える。
 なお、平成20年に日司連の「裁判実務研究委員会」が、個別労使紛争に関する書籍を出版されたが、対外的に司法書士が個別労使紛争に取り組んでいることを、より明確に示すためにも、日司連において、個別労使紛争に取り組むための専門委員会(例:労働問題対策委員会)の設置が必要であると考えるが、執行部の見解はいかがか。
個別労使紛争救済に司法書士が一層寄与するためにも、執行部からの前向きな答弁を強く期待する。


これに対し、執行部からは次のような答弁がなされた。

 「労働トラブル110番」の実施等、日司連において、個別労使紛争に取り組んでいるところであるが、次年度以降も、裁判事務研究の一環として労働分野に取り組むことも事業計画として謳っており、予算措置もとっているところである。次年度以降、労働分野に特化した専門委員会を設置するか否かについては引き続き検討をしていきたい。

 日司連における労働分野の今後の事業執行に期待していきたい。



日司連第71回定時総会①

 平成21年6月18日、19日は、千葉・舞浜において、日司連第71回定時総会が開催されるので、私は、月報発行委員会の取材として参加している。
 日司連の総会は、代議員制で行われるため、全国から267名の代議員が参加している。
 役員改選に伴う選挙と議案についての提案説明・議案に対する質疑応答と答弁が2日に亘り、議論される。
 このような総会では、とかく制度的なテーマが議論となりがちであるが、私たち司法書士は実務家であるのだから、実務に直結する地に足のついた議論がなされることを期待している。
 日司連の事業に対し、①司法書士法改正、②登記制度、③司法書士制度Ⅰ、④司法書士制度Ⅱ(職能制度(法曹人口拡大)、養成研修制度等)、⑤司法制度関連、⑥組織機構改革(選挙制度、財政、会費等)、⑦事業Ⅰ(研修、広報等)、⑧事業Ⅱ(成年後見、社会活動、消費者問題等)、⑨その他、という各分野に基づき、代議員から質疑がなされ、執行部から答弁がなされる。
 質疑は、執行部からの答弁を受けて、それで終わり、というわけではない。
 代議員からの質疑を受けて、執行部は、その提案等を具体的事業に反映させていくのだ。
 私からの要望も、代議員M氏に質疑していただくことになっているので、執行部は実現に向けて具体的活動を展開していただきたいと期待しているところである。
 それが、どのような要望であるのかは、明日、報告させていただく。


労働者派遣に関する諸問題

 労働者派遣における最大の検討課題は、労働者の請求(賃金・雇用の地位確認等)を、いかに派遣先にもっていくかという点である。
 労働者派遣のシステムを利用し、利益を受けているにもかかわらず、派遣労働者とは契約関係にないから、派遣労働者に対して責任を負わないというのでは著しく不均衡である。
 それを解消するために、派遣先指針が設けられたり、裁判例においても、派遣先との間に黙示の労働契約が成立するという判断がなされたりしているところである。
 労働者派遣の相談は、生活困窮の度合いが高く、まさに生活相談といってよいものが多い。
 そのため、安定した生活をおくることが当面の最重要課題(生活保護・住居確保等)とするために、派遣先への責任追及はどうしても後手となりがちである。
 相談者は、自らの生活確保のために、目先のことに集中するのは当たり前である。
 だからこそ、相談を受ける司法書士は、派遣先の問題の本質を見きわめ、冷静に対処していかねばならないのだ。

 詳細は、こちら
(月報司法書士3月号の記事にリンク)





民法(債権法)改正に関する勉強会

 平成21年6月15日は、静岡県青年司法書士協議会静岡東部地区勉強会が行われたので、参加した。
 今回の勉強会のテーマは、債権法改正の基本方針の第1準備会と第4準備会の部分である。
 1回転目であるので、今回は、それぞれの「提案」と「提案要旨」を理解することを目的とした。
 第1準備会は、追完請求権、契約の解除事由、危険負担の廃止等、多くの重要事項が盛り込まれている。量こそ多くないものの、これからさらに踏み込んで研究していかねばならない。
 第4準備会は、各論であり、各契約類型における要物契約の廃止、各契約類型の細かな新設規定等も多数あり、表などを作成し、比較分類していく重要性を感じた。
 7月までに、第2準備会、第3準備会、第5準備会の部分もひととおり終え、8月からはさらに深くまで考察した分析をする予定である。
 民法改正は、今年一年通して研究して取り組む価値があるし、また、その必要がある。

 重要課題である。

クレディア(フロックス)110番開催

 平成21年6月14日は、静岡県青年司法書士協議会主催により、「クレディア(フロックス)110番~これでも再生した企業なのか~」が開催されたので、相談員として参加した。
 クレディアは再生計画認可後において、とくに共益債権の過払いについて大幅な減額を求めてきたり、残債務のある事案については分割払いに応じなかったり、という任意整理が難航する貸金業者となっている。
 クレディアは企業の存続を前提とする再生手続を利用し、今も事業を承継したフロックスが貸金業を営んでいる。このように再生手続を利用して存続している貸金業者が、他の貸金業者よりも利用者への対応が悪いというのは、おかしくないだろうか。特に、過払い債権者は、再生債権のカットという代償まで生じているのである。そのため、110番を通じ、これら対応の変化を求めたものである。

 さて、110番では、多くの事案が寄せられ、これから依頼を受けた司法書士が個別事件として対応をしていくとともに、静岡県青年司法書士協議会としても、クレディア(フロックス)等に対して、さらなる要望をしていくことになる。
 
 クレディア(フロックス)との協議は、まだまだ続きそうである。

全青司主催一般民事三重フォーラム

 平成21年6月13日は、全青司主催で、三重県司法書士会において、一般民事フォーラムが開催されたので、講師およびパネラーとして参加した。
 講師としては、「交渉による紛争解決のススメ」というテーマで講義を行い、裁判外における簡裁代理権の活用を呼び掛けた。
 司法書士代理権の範囲内の業務としては、比較的少額の紛争を扱うことが多く、紛争額が少額になればなるほど、より簡易迅速な解決が求められる。
 そのために、手続の重厚な裁判手続によるばかりでなく、訴外での交渉による解決を試みていくことが重要であるという視点である。
 交渉テクニックは、さまざまあるが、交渉において最も重要なことは、「いかに強いバトナをもつか」ということである。「バトナ」とは、交渉による合意が成立しなかった場合の最善の代替案をいう。司法書士にとっての「バトナ」とは、「裁判」にほかならない。
 すなわち、交渉力を磨くということは、裁判力を高めることである。
 いざとなったら、裁判をできるという自信が交渉を強くするし、裁判の勝訴見込みや裁判の負担の程度が合意の際の有力な判断材料となるからである。

 また、パネルディスカッションでは、一般民事の受託を増やすために、どのような対策をとっていくべきかというにつき、活発な議論が展開された。

 次回の一般民事フォーラムは、12月に徳島で開催される予定である。




労働トラブル110番開催

 平成21年6月10日は、全青司主催による「全国一斉労働トラブル110番」が開催されたので、静岡会場に相談員として参加した。
 静岡では12時から17時までの相談受付であったが、TV局数社も取材に来ていただき、夕方にニュースが流れたので、夕方以降に東京本部に、静岡からの相談も多く寄せられたようだった。
 相談内容は、賃下げであったり、解雇であったり、様々なものであった。
 ただし、傾向としては、派遣社員等の非正規社員からの相談に留まらず、正社員からの相談も多く寄せられているように感じた。この点が、2月に実施した同様の110番との違いといえようか。
 さて、相談活動は、110番をやって、それで終わりではない。
 継続相談が必要な案件で、実際に司法書士事務所に相談にいらした方がたの事案を解決しなければならない。
 ここからである。



クレディア(フロックス)110番開催のお知らせ

 クレディア(フロックス)は、再生計画認可後、①再生債権・共益債権につき減額要求をされるなどして返還手続が難航する、②残債務のある事案については分割和解に応じない、等の対応が多発し、問題視されていた。
 本来であれば、過払いであるにもかかわらず、約定の残額を請求している事案まで見受けられ、もはや看過できない状態となった。
 そのため、静岡県青年司法書士協議会では、6月14日(日)10時から17時まで、「クレディア(フロックス)110番~これでも再生した企業なのか~」を開催する。
 相談の電話番号は、054-289-3801である。
 クレディア(フロックス)から、請求書が届いても、その額は表面上に請求額に過ぎない。クレディア(フロックス)は、実体上過払いであっても、約定の残額があれば請求を続けるという対応を続けているのだ。
 少しでも疑問な点があったら、110番時にお問合せの電話をいただきたい。

 110番の詳細は、こちら1こちら2こちら3

月報発行委員会

 平成21年6月9日は、東京の日司連会館で、月報発行委員会が開催されたので、委員長として参加した。委員長の任期は今月までであるので、委員長として委員会に参加するのは今回が最後となる。(次期も、通常の委員として、月報司法書士の編集には携わるが)
 この2年間で月報司法書士は、表紙の全面改訂、横書きへの変更という大きなリニューアルを行った。また、形式的な変更に留まらず、消費者問題を中心とした実務面の記事の充実とともに、月報発行委員会委員の持ち回りによる「公示現場」という登記事件報告記のコーナーを毎月継続することを心がけた。
 月報司法書士は、会員に対する体内的な広報とともに、関係団体に多数送付していることもあり、体外的な広報という側面も強く併せ持つ書籍である。
 毎月の校正作業等、細かな労力も使うが、何と言っても上記の体内広報・対外広報のバランスをとることが最も苦労した点である。
 読者諸氏におかれては、ご意見・ご批判も多数おありだと思う。
 さらによい月報司法書士を創りだしていくためにも、ぜひアンケートを活用して、読者諸氏の声を月報発行委員会にまで届けていただきたい。
 それが何よりの刺激と励みになる。
 なお、アンケートの謝礼も、近日、1名から3名へと大幅に増加することになったので、奮ってご回答いただきたい。
 

静岡県司法書士会常任理事会

 平成21年6月8日は、静岡県司法書士会において、常任理事会が開催された。
 新執行部での第1回目の開催であり、私も相談事業部担当常任理事として、初めて参加した。
 静岡県司法書士会には、総務部、企画広報部、相談事業部、研修部、経理部の各事業部がある。
 各事業部の方針と委員の確認がなされた。

 静岡は、司法書士界において多重債務相談の最先端・最高峰の役割を常に担ってきた。
 先輩方が培ってきた実績を汚さぬよう、相談業務を停滞させることなく、活動を拡大させていかねばならない。そのためには、地域連携、異業種間での連携、事業部間での連携等、多くの人たちと交わっていくことが重要である。
 これから任期の2年間は、「連携」をスローガンンに、相談事業部の業務を行っていく所存である。
 

労働トラブル110番事前研修

 平成21年6月6日は、静岡青司協主催で、6月10日に行なわれる労働トラブル110番の事前研修会が行われたので、主催者側として参加した。
 講義内容は、全青司で収録されたDVDの3時間ものに加え、最後に、私が質疑応答とミニ講義を行うという形式をとった。
 派遣については、①賃金水準が低い、②求職等の準備期間が不十分なまま労働契約が終了させられてしまう、③失業給付を受給できない、等の要素により、直ちに生活困窮に陥ってしまうことが問題視されており、相談の対処法も、生活保護の申請等という安定した生活を送るための対策を講じることが優先事項となる。そのため、派遣元や派遣先への責任追及はおろそかになりがちである。

 「労働は商品ではない」
 有名なフィラデルフィア宣言である。
 この宣言を実現するためにも、労働者を利用する側への対策を講じていかなければならない。
 とくに労働者の計画関係からははずれている派遣先への責任追及の手法を洗練させることが重要である。

 ということを、ミニ講義では喋らせていただいた。

 あとは、6月10日の110番を迎えるばかりである。

静岡青司協主催「炊き出し」

 平成21年6月5日は、午後19時より、駿府公園内にて、静岡青司協主催で「炊き出し」が実施されたので、参加した。
 カレーを60人分作り、雨天の中、炊き出しは行われた。
 多くの参加者があり、用意していたカレーは全て配布できたようだ。

 炊き出しは、生活保護や貧困の問題に、より積極的に取り組んでいこうというO会長の意向により、実施されたものであり、これから毎月実施するということである。
 

クレディア(フロックス)等への要望書

静岡県青年司法書士協議会より、クレディアに対し、次のような要望がだされたので、紹介する。


株式会社クレディア 殿
株式会社フロックス 殿
ネオラインキャピタル株式会社 殿
株式会社クレディア民事再生申立代理人弁護士 高井章光(代表)殿
株式会社クレディア民事再生監督委員弁護士 多比羅 誠 殿
東京地方裁判所民事第20部 殿
金融庁監督局 殿

                    要  望  書

平成21年6月4日


                  静岡県青年司法書士協議会
                   会  長  小 楠 展 央


静岡県青年司法書士協議会は、「市民の権利擁護及び法制度の発展に努め、もって社会正義の実現に寄与すること」等を目的として、静岡県内の青年司法書士約111名で構成する団体である。
貸金業利用者の被害救済を実現するために、当協議会の構成員である司法書士らが多重債務相談を継続的に行っているところ、株式会社クレディア(以下「クレディア」という)の民事再生事件につき、再生計画の遂行が円滑になされておらず、また、いわゆる任意整理についても誠実な対応がなされていないことが判明したので、当協議会は、各位に対し、次の事項を要望する。

第1 要望の趣旨
 1 株式会社フロックス(以下「フロックス」という)は、再生債権を迅速に支払うこと。
 2 フロックスは、共益債権の不当な減額要求をせず、共益債権を迅速に支払うこと。
 3 フロックスは、クレディアから承継した全ての貸金債権につき、自主的に利息制限法所定利率によるいわゆる引き直し計算(以下「引き直し計算」という)を行い、利用者に対し、約定残高による請求をしないこと。
 4 フロックスは、いわゆる任意整理において、引き直し計算による債権額の確定のほか、最終取引日以降の利息損害金の免除および3年程度の分割払いに応じること。
 5 ネオラインキャピタル株式会社(以下「ネオラインキャピタル」という)は、再生債権をフロックスと連帯して迅速に支払うこと。
 6 クレディア民事再生申立代理人は、要望の趣旨1項乃至5項につき、民事再生法第186条第1項に基づき、誠実に履行すること。
 7 クレディア民事再生監督委員は、要望の趣旨1項乃至5項につき、民事再生法第186条第2項に基づいて監督すること。
 8 東京地方裁判所は、未届の再生債権者のために、民事再生法第186条第3項に基づき、クレディアに対し相当な担保を立てるべきことを命じること。
 9 金融庁は、要望の趣旨1項乃至5項につき、フロックスらに対し、適正に監督・指導すること。

第2 要望の理由
1 再生計画認可後のフロックスの対応
  当協議会らが全国の司法書士に対して、フロックスの実情を調査した結果、以下のような事実が判明した。
 ① 過払金の再生債権部分につき未払いがあり、過払債権者がフロックス等に対して不当利得返還請求訴訟を提起している事案が32件(本年5月28日時点)ある。
② 過払金の共益債権部分につき根拠のない大幅な減額要求がなされ、未払いとなっており、過払債権者がフロックスに対して不当利得返還請求訴訟を提起している事案が27件(本年5月28日時点、再生債権部分の請求と重複分を含む)ある。
③ 引き直し計算をすると過払いとなっているにもかかわらず、フロックスが利用者に対し約定残元金での一括請求をしている事案がある。
④ 引き直し計算後も債務が残る案件においては、その残元金に対して和解成立日までの遅延損害金を付した額の一括返済、または分割返済においては保証人を付さなければ和解に応じておらず、任意整理が難航している。
⑤ 前項の場合、和解交渉が決裂すると、代理人等に予告をすることなく、貸金返還請求訴訟を提訴している事案が多数ある。
⑥ 複数の依頼者を抱えている代理人に対しては、残元金のある案件を返済すれば速やかな過払金の返還に応じるという、代理人としての倫理規定の抵触を誘うような示談交渉を持ちかける等、利用者個人の保護を無視した対応が散見される。

2 再生債務者の違法行為等
  貸金業者の民事再生手続におけるリーディングケースとして社会的に注目されたクレディア再生事件では、原則として再生債権の60%がカットされるという再生計画案が認可された。このように再生債権者の多大なる犠牲の上にクレディアの再生計画が認可されたのであるから、その遂行は再生債権者のために誠実になされなければならないところ、クレディアの事業を承継したフロックスは前記のとおり再生債権及び共益債権につき多数の減額要求や未払いをしている。民事再生という法的手続により、自らの債務を大幅に免れておきながら、同手続が認可されるや否や、再生計画の基準による支払いすら拒むという対応は不誠実というほかなく、再生計画の取消事由にも該当するものと考えられる。したがって、フロックスに対し、再生債権及び共益債権を迅速に支払うことを求めるものである。
一方、クレディアは再生手続の期間内では物理的不可能ということを理由に、貸金債権の引き直し計算を行わなかった。しかしながら、現在においては、フロックスがクレディアの事業を承継し、事業を継続しているのであるから、引き直し計算をする時間は十二分にあるというべきである。にもかかわらず、フロックスは、引き直すと過払いになっている債権について約定残高による一括請求を行っている事案も見受けられる。このような行為は架空請求と評価され、裁判例では不法行為に基づく損害賠償が成立すると判断されているところでもある。このような違法行為を是正するためにも、フロックスに対し、貸金債権の全件引き直しを求めるものである。
また、フロックスは、引き直し計算後、残債務のある債権について、債務者からの分割払いに応じず、ほとんどの事案において経過利息等までを付加した一括弁済でなければ和解に応じていない。このような対応は、他の多くの貸金業者が引き直し後の残債務について将来利息を免除し、元金の分割払いに応じている任意整理の現状を踏まえると異常な対応である。自らは民事再生という法的手続により債務を免れておきながら、他の貸金業者と比し、多重債務者を保護しない対応をとるようでは、本来、再建すべき企業ではなかったということにもなりかねない。したがって、フロックスに対し、他の貸金業者同様、引き直し後の元金分割払いに応じる等、債務整理において誠実な対応に努めることを求めるものである。
ネオラインキャピタルは、再生計画において、重畳的にクレディア・フロックスの債務引受をすると定められているのだから、再生債権の支払いにつき、連帯責任を負うべきであることはいうまでもない。
  さらに、前述のような再生債務者の不誠実な対応の現状を踏まえ、申立代理人には民事再生法第181条第1項に基づきフロックスの再生計画の誠実な遂行を求め、監督委員には同条第2項に基づき再生計画の誠実な遂行の監督を求める。
フロックスの再生債権及び共益債権の未払いが多発していることは、フロックスに対する過払い訴訟が全国で多発していることからも明らかであるといえるのだから、裁判所は、過払い債権者のために、同条第3項に基づき、クレディアに対し、相当の担保を立てるべきことを命じるべきである。
フロックスの前述のような対応が金融庁の監督指針に抵触することは明らかなのであるから、金融庁はフロックスに対し、指導・監督を強化すべきである。

携帯サイトの高額代金請求

 最近、携帯サイトの利用により高額な代金請求を受け、困っているという相談が非常に多い。
 最初は、懸賞サイトのアンケート等により、自らのメールアドレスを登録すると、出会い系サイトの無料ポイント付等の勧誘メールが頻繁に届くようになり、一度でも魔が差して無料ポイント分だけでも利用してみようとメールをしてしまうと、魅力的な異性から頻繁にメールが返ってくる。
 あっという間に無料ポイント分を消費しきってしまうと、相手から「利用代金は後で会ったときに支払うから、もう少しメールを続けよう」等という誘いがあり、それに乗ってしまうと、高額の代金振込みやクレジットカードによる代金支払いをするという事態になってしまう。
 利用代金が、数十万から、ときには100万円を超えることも珍しくはない。
 その支払いに困っていると、別の相手から「お金をあげる人を探しているのだが、どんな人柄か見きわめてからにしたいので、メール交換をしてほしい」等のメールが届き、藁にもすがる思いで、そのメールに返信してしまうと、結局、食い物にされてしまうということも散見される。

 このような携帯サイトの代金請求は、次の2つに大別することができる。

① 銀行振込等により、直接、サイト運営会社に代金を支払っているケース
② クレジットカードやコンビに支払いにより、決済代行業者を介し、代金を支払っているケース

 返還請求をなす法的主張をたてることは困難な事案が多いが、②のケースでは、カードの引き落とし等、決済までにタイムラグがあるので、事情によっては、代金の支払い拒絶が可能となる場合もある。
 また、レアケースではあるが、代金の返還までできる率も、①よりは、②のほうが高い。

 だからといって、決済代行業者が介入していること自体、素直に喜ぶことはできない。
 決済代行業者が存在しなければ、被害額が高額化することもないからだ。

 個品割賦販売も、割賦販売法改正によって、相当の規制がなされ、いよいよ施行の段階を迎えている。次は、クレジットカード、とくに、決済代行業者への規制を求めていく番である。




一般民事事件の増加傾向

 最近、一般民事事件の依頼が増加傾向にある。
 物損交通事故の損害賠償請求、個人間の貸金請求、美容整形の未成年者取消に基づく診療代金返還請求、不貞行為に対する損害賠償請求、請負代金請求、建物明渡請求等、枚挙に暇がない。
 原則として交渉での解決を目指しているものの、中には法的手続を執らざるを得ない事案もある。少額訴訟や少額訴訟債権執行もよく利用する。
 相手方の対応によっては、争点が何もないのに控訴・上告まで審級があがっていくものもある。
 
 少額一般民事事件は、司法書士にとっても交渉力のスキルアップに繋がる。
 「いかに裁判を回避するか」という制約の中で、事件解決に向けて、相手方を説得する技法を習得できるからだ。
 「いざとなったら裁判すればいい」というバトナを武器にしながら、解決案を模索し、結果的に裁判を回避するのである。
 
 一般民事事件が増加傾向にあるということは、依頼する市民にとっても、受託する司法書士にとっても望ましいことである。

6月10日(ろうどうの日)全国一斉労働トラブル110番開催のお知らせ(再掲)

 静岡県青年司法書士協議会が、全国青年司法書士協議会と共催し、下記のとおり全国一斉労働トラブル110番を開催する。労働トラブルを抱える方は、お気軽にお電話していただきたい。


開 催 日        平成21年6月10日(水)
相談電話番号      0120-610-614
開催時間         10時から21時まで
      うち、12時から17時までは静岡の司法書士が直接電話対応いたします。

相 談 内 容

●労働相談全般
・派遣元への解雇予告手当請求や損害賠償請求、解雇無効の主張の可否
・派遣先への雇用継続の主張の可否
等派遣問題を中心とする労働問題全般の相談をお受けします。

●住居問題
 派遣元からの社員寮の退去勧告等住居の問題は切り離せないため、住居問題の相談にも応じます。

●就職安定資金融資制度の紹介
 社員寮の退去を余儀なくされた相談者に対しては、就職安定資金融資制度を紹介し、手続きについて説明します。

●借金問題
 消費者金融等から借金がある相談者に対しては借金問題の相談に応じ、必要があれば、紹介先の司法書士が債務整理にあたります。

●生活保護制度の紹介、申請同行
 明日の生活さえままならない相談者に対しては生活保護制度を紹介し、必要があれば、紹介先の司法書士が役所に申請同行いたします。

●その他
法律扶助制度の紹介等


プロフィール

Author:赤松 茂
あかまつ司法書士事務所
静岡県沼津市下河原町48番地

【TEL】055-963-8002

【Mail】 quick-response@nifty.com

(平成26年5月に事務所移転しました。)

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