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シンポジウム「債権法改正の基本方針」報告①

 平成21年4月29日(水)10時から18時まで、東京の早稲田大学大隅講堂において、民法(債権法)改正検討委員会主催、早稲田大学大学院法務研究科共催で、「債権法改正の基本方針」に関するシンポジウムが催された。以下、概要を報告する。

【開会校挨拶】
 早稲田大学副総長の田山輝明氏より、債権法改正にむけて試案は現行法と同様パンデクテン方式を採用した。本日は、充実した議論を行っていただきたいとの挨拶がなされた。

【総論に関する報告】
 早稲田大学教授の鎌田薫氏より、民法(債権法)改正検討委員会の概要、設立趣旨、メンバー(民法学者25名、商法学者5名、民訴法学者2名、法務省3名ほか)、性格(学者を中心とした純粋に私的な委員会であり、改正試案は当然には法制審議会の審議の原案にはならない。ただし、有力な案として参酌されるものと期待している。)等についての説明がなされた。
 民法(債権法)改正検討委員会は合計260回にもおよび、その審議内容の多くホームページ上で公開されている。
(http://www.shojihomu.or.jp/saikenhou/indexja.html)
 債権法改正を行う必要性につき、「経済や社会は(民法)制定時の予想を超える大きな変化を遂げ、また市場のグローバル化はそれへの対応としての取引法の国際的調和への動きをもたらした。これら前提条件の質的変化は、新たな理念のもとでの法典の見直しを要請している。他方で、法典の解釈適用の過程で判例は条文の外に膨大な数の規範群を形成しており、基本法典の内容について透明性を高める必要性を痛感させている」(民法(債権法)改正検討委員会設立趣意書)との考えによると述べられた。
また、改正試案の基本理念として、①今日の、そしてこれからの社会の実情にあった民法、②分かりやすい・透明性の高い民法、③国際的な動向と調和した民法、が掲げられた。
 改正試案の対象領域は、民法典債権編を中心とし、必要に応じて総則編等にも及ぶものとする。また、消費者契約法や商法商行為編の規定について、その改正の要否等について検討対象に含め、それらのうち「一般化」されたものを民法に取り込むほか、取引社会の基本ルールとして重要なものを民法に「統合」するとのことである。
 改正試案の編成は、①現行民法典における総則・物権・債権・親族・相続の5編編成を維持する、②法律行為に関する規定は、総則編に置く、③債権(ただし、不動産賃貸借は除く)の消滅時効に関する規定は債権時効に再編した上で債権編に置き、その他の権利の消滅時効および取得時効に関する規定は総則編に存置する、④債権編第1部「契約および債権一般」に、現行法の債権総則および契約総則に関する規定を一体のものとして配置する、⑤債権編第2部「各種の契約」に各種の典型契約等を置き、法定債権に関しては第3部に置く、⑥消費者契約に関する規定のうち不当条項規制に関しては約款規制とともに債権編第1部の「契約条項の無効」に関する箇所に置き、意思表示に関する規定と密接な関連を有するものについては、総則編の「意思表示」に関する節を置く、とされた。
 これらを踏まえ、民法(債権法)改正検討委員会によって、平成21年3月末に、「債権法改正の基本方針(以下「基本方針」という)」がまとめられた。鎌田氏によると、これを機会に法務省において法制審議会が立ち上げられ、債権法改正が具体化されることを期待しているとのことであった。
基本方針は、民法典の配列に従い、「提案」「提案要旨」が掲げられている。後日、「提案」に対する「解説」も公表される予定である。
民法(債権法)は膨大であるので、5つの準備会に分け、それぞれ検討を進めたとのことである。

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静岡青司協東部地区勉強会

 平成21年4月27日(月)は、19時より、三島市において、静岡青司協東部地区勉強会が開催された。
 新年度第1回目の勉強会である。
 書籍の紹介と通年の勉強テーマについて話し合いがなされた。
 司法書士の平成20年度合格者も複数いたので、私からは推薦書として山田茂樹著「司法書士という生き方」(早稲田経営出版)を紹介させていただいた。
 10名以上の司法書士がいたにもかかわらず、同書をもっているのは数名であったことに驚愕した。同書は、司法書士試験合格者や新人司法書士にとってバイブルであると力説したので、おそらく次回には全員熟読しおわっているものと思われる。
 さて、肝心の勉強会のテーマは、大テーマとして「民法(債権法)改正」を取り上げることとなった。
その他も「信託」「一般社団法人」「事業承継」等、時事に即したテーマを随時勉強していくことになった。
 最後に、私が脚本・演出をしたADRの寸劇の練習をさせていただいた。
 これは、5月21日に静岡で開催される「ADR市民フォーラム」で演じられるものである。
 当事者役は、司法書士Y氏とS氏、調停人役に私、司法書士I氏、T氏である。
 裁判所型調停人、町内会長型調停人、対話促進型調停人のそれぞれの違いを表現し、観客にその違いを理解してもらうことが目的である。
 司法書士I氏の町内会長型調停人は、脚本以上にハマり役であった。司法書士界において、町内会長型調停人役を演ずるのは、もはやI氏の右にでるものはいないであろう。

 この寸劇をご覧になりたい方は、054-282-8741(ハナシアイ)まで、お問い合わせいただきたい。


全青司代表者会議(福岡)

 平成21年4月25日(土)26日(日)、全青司代表者会議が福岡で開催されたので、私も幹事として参加した。

 所属する司法アクセス・ADR推進委員会では、
5月17日(日)労働基礎研修(大阪)
6月10日(水)労働トラブル110番(全国一斉)
6月13日(土)一般民事シンポ(三重)
 等の開催につき協議し、それぞれ承認された。

 また、代表者会議には、全国の青年会の会長が集まるので、静岡からはO会長が参加した。
 会議の議題内容ではないが、事実上協議された内容について、近日中に、O会長から重大な発表があるかもしれない…


 

派遣法改正院内集会

 4月22日、東京で、労働者派遣法改正の院内集会が開催された。残念ながら所要により私は参加できなかったが、今まさに労働者派遣法改正の山場を迎えているといえよう。
 現在の政府案は、日雇い派遣が問題になった時期に作られたものであり、派遣労働者の保護・派遣労働者の抑制という双方の意味において、極めて不十分な改正案であるといわざるを得ない。
 改正すべき箇所は数多くあるが、もっとも重要な改正目標は、やはり「登録型派遣の禁止」であろう。派遣労働者の相談を受けていると、登録型となると、労働問題として使用者もしくは派遣先への責任追及が相当困難となる。
 「派遣労働者の使い捨て」を防止するためには、立法上、登録型派遣を禁止するのが最も効果的である。
 労働者派遣法改正に向けて、ひとりひとりが声をあげていかなければならない。

 なお、4月22日の院内集会の模様は、こちらに詳しく掲載されているので、参照されたい。
 

平成21年度司法書士試験

 今年度の司法書士試験は、7月5日(日)に行われる。
 試験科目に変更はないが、配点が次のとおり変更されるようだ。

 【平成20年度】
 午前中 多肢択一式 35問 105点満点
 午  後 多肢択一式 35問 105点満点
       記述式     2問  52点満点

 【平成21年度】
 午前中 多肢択一式 35問 105点満点
 午  後 多肢択一式 35問 105点満点
       記述式     2問  70点満点

 いわゆる「書式」の比率が高くなった。
 回答として、文章をかかせることを求める出題が多くなるのだろうか。

 司法書士も、受験時代から、登記申請書の書式のトレーニングだけではなく、少しでも文章を書くトレーニングを積んでおくべきであるので、そのように出題傾向が変更されるのであれば、合格後の司法書士実務にも有益といえよう。
 近時の司法書士は、代理人として弁がたつことも必須であるが、本来業務である書類作成が満足にできなければ「司法書士」とはいえない。
 本来業務を固めておくことは大事である。

 司法書士試験の詳細は、こちら






  

一般民事事件と司法書士

 裁判業務を扱う以上、敷金返還や請負代金請求、物損交通事故等、いわゆる一般民事事件はすべて取り扱うものだと思っていたが、他の事務所の話を聞くと、どうもそうではないところもあるらしい。
 マニュアル化された多重債務事件だけを扱うという事務所もあるということだ。

 そういえば、労働事件についてもそうだ。
 講義に行くと、マニュアルの提供を求められることが多い。

 もちろんマニュアル等による整理された知識も重要であるが、いつの世も常に新しい類型の事件というのは発生する。
 そのときに、「経験やマニュアルがないので受託できません」というのでは、市民のニーズに対応することができない。
 数年前のヤミ金事件の対応を鑑みてもそうだろう。

 つまるところ、一般民事事件への対応に最も必要なのは、「知識」ではない。
 ゼロからの状態で、いかに解決に導く筋道をたてるかという「考える力」が必要なのだ。

 

本人訴訟と司法書士

 日本では、民事訴訟を提起するには、①弁護士に訴訟代理を委任する、②本人訴訟をする、③本人訴訟だが、司法書士に書類作成等を委任する、という3つの方法がある。

 簡裁代理権の活用と本人訴訟支援は、いわば表裏一体の関係とならねばならず、裁判業務における司法書士の独自性が、まさに、ここにあるといえる。
 
 さて、判例タイムズ1289号では、「当事者は民事裁判に何を求めるのか?」をテーマに座談会が掲載されているが、その中で、「資産のある人ほど本人訴訟を選択する」という興味深いデータが照会されている。
 本人訴訟(司法書士への書類作成委任を含む)をするのは、訴訟費用が捻出できないという理由があるのではないかと想像される方が多いであろうが、このデータはそれとは逆の事実を述べている。
 このようなデータを受けて、弁護士への信頼がないと本人訴訟が選択されるのではないか、という意見も出されていた。(これを逆にいうと、「本人に独特のこだわりがある」という表現になるのだろう。)
 一方、被告事件では、本人訴訟を選択するのは、訴訟費用を節約するためであるということがデータ上読み取ることができる。
 被告事件というのは、防御になりがちであり、誤解をおそれずにいえば負け筋の事件が多い。そういった際に、被告には訴訟費用まで支払うインセンティブは少ないということだろうか。
 他にも、示唆に富む論点が加藤新太郎判事の司会により語られているので、興味のある方は、ぜひご一読いただきたい。
 本人訴訟を選択する当事者は、どのような層であるのか。
 それを一番よく知っているのは、わたしたち司法書士に他ならないのであるから。

 

成人年齢の引下げ

 民法の成人年齢の引下げが検討されている。
 平成21年の臨時国会又は平成22年の通常国会への法案提出を念頭においているという。
 既に公表されている中間報告では、その是非について結論をださずに両論併記となった。

 中間報告の詳細は、こちら

 これに対し、様々な意見が寄せられ、意見照会結果も公表されている。

 意見照会結果の詳細は、こちら

 成人年齢の引下げについては、未成年者の自立を促進し、児童虐待などがある場合、早い段階で親権からの解放をすることができる等の積極意見もある一方、若者の消費者被害に拍車をかけるのではないかとも懸念されているところである。
 そこで、民事法研究会の「現代消費者法」では、第3号で、「未成年者と消費者法」をテーマに特集が組まれる。
 私も、「若者をめぐる消費者被害の実情と対応策」という文章を寄稿する予定(仮に成人年齢の引下げが行われた場合、どのような問題が生じうるか、そのため立法上どのような対策を講じるべきか等について、事例を交えて私論を展開したもの)であるので、ぜひご一読いただきたい。
 
 現代消費者法についての詳細は、こちら
 
 一般市民にも、重大な影響をおよぼす法改正である。
 司法書士や司法書士会等も、もっと意見を述べるべきだと思うのだが・・・




 



【書籍紹介】蔓井隆令「労働契約締結の法理」有斐閣

 表題の書籍は、タイトルからはわからないが、労働者派遣について様々な学説をもとに体系的に述べられた書籍である。
 労働者供給事業は中間搾取等を防止するために、職安法44条で禁止されており、労働者派遣という契約は、例外的に労働者派遣法で許容されているに過ぎないということが実に明快に論じられている。
 その内容は、10年以上前に書かれた書籍とは思えない。
 労働者派遣が社会問題となっている今こそ、労働相談に携わる実務家は一読しておくべきであろう。
 
 詳細は、こちら

クレディア(フロックス)のその後

 クレディアの再生計画案が認可された後、会社分割により事業を承継したフロックスは、それまでの方針を大幅に変更し、①認可後の再生債権は再生債権どおりに支払うものの、共益債権の部分は大幅な減額交渉をしてきている。②引き直し後残高の残るもの、もしくは保証業務により代弁し債権を取得したものについては、分割払いに応じない等の対応をとっている。
 上述のような対応が債務整理の実務におよぼす影響は極めて大きい。
 貸金業者の再生事件のリーディングケースとして注目を浴びる会社である。
 しかるべく是正を申し入れていくべきであろう。

 なお、クレディア(フロックス)の近時の対応事例をとりまとめているところである。上述以外の対応があれば、quick_response2005@yahoo.co.jp にまでお知らせいただきたい。

日司連会長声明(21.4.6)に関する意見

日司連から、次のような会長声明がだされているので、一司法書士としての意見を述べる。

平成21年04月06日

生活保護制度に関する緊急会長声明

日本司法書士会連合会
会長 佐 藤 純 通

声明の趣旨
 日本司法書士会連合会は、国及び地方公共団体に対し、生活保護制度を適切かつ柔軟に運用するとともに、この施策を積極的に活用し、失業した派遣労働者の人たちがホームレス状態に陥ることのないよう適切な対策を講じることを要望する。

声明の理由
 日本司法書士会連合会及び各地の司法書士会並びに全国の司法書士は、これまで消費者問題、雇用・労働事件、一般生活における紛争事件や成年後見手続などの業務並びにこれらの相談を通じて、多重債務者救済・高齢者支援・自死対策・労働者派遣問題などの法律・社会的諸問題に長年積極的に取り組んできた。今般の「派遣切り」などによって仕事と住まいを同時に失う人々の急増は、見過ごすことができないほどの異常事態である。
 政府の本年3月31日付発表においては、本年6月までに失職する非正規労働者は19万人を超えると予想され、さらに業界団体の試算では、製造業で働く派遣・請負労働者の失業者は40万人に達するとしている。これら派遣労働者の中には社宅や寮に居住している人々も多く、失業と同時に退居を余儀なくされている。
 こうした異常事態においては、景気対策はもちろん労働者派遣法の抜本改正、脆弱な失業保険制度の充実などの具体的な対策を講じるべきである。
 日本司法書士会連合会は、国家責任による最低生活保障の原理たる生活保護の基本理念を最大限尊重し、現実に即した生活保護制度の適切かつ柔軟な対応を強く要請するものである。



 声明の理由である「労働者派遣法の抜本改正」「脆弱な失業保険制度の充実」については賛同するのだが、それら声明の理由に基づき、声明の趣旨が「生活保護制度」に限定されているのは何故であろうか。
 生活保護が最後のセーフティネットとして機能しなければならないのは当然であり、その対策を要望することはよい。しかしながら、派遣労働者が安易に派遣切りにあわないように、労働者派遣法の抜本改正についても、「声明の趣旨」として要望するべきではないだろうか。
 日司連がそこまで要望しないのなら、それこそ「声明の理由」で、安易に派遣法改正の抜本改正に触れる必要はないであろう。
 第2弾として、労働者派遣の抜本改正を求める会長声明が出されることを強く期待する。


労働者派遣講義(栃木)

 平成21年4月11日(土)の15時から17時まで、栃木県司法書士会において、「労働者派遣に関する諸問題」をテーマに研修が行われ、講師として参加した。数十名の方が参加してくださり、熱心に受講していただいた。
 「派遣切り」等に関する法的主張は現在進行形であるといえ、派遣元・派遣先に対して、どのような責任を追及することができるのか、という点について、さらに検討を深めていく必要がある。
 とくに、労働者派遣の構造において、もっとも利益を受ける立場である「派遣先」に対しての主張方法を洗練させていくことが重要である。
 派遣先は派遣労働者との間に契約関係になく、直ちに何らかの法的責任が生じるとは言い難い。
 しかしながら、だからこそ、安易な派遣切り等が横行しているともいえるのだろう。
 派遣先に対しての主張は、松下プラズマディスプレイ高裁判決が参考になる。
 偽装請負の事案において、発注先と請負業者との間に何の資本関係もないにもかかわらず、発注先と請負業者の下請労働者との間に、黙示の労働契約を認めた画期的な判決である。
 発注先(労働者派遣に対応させれば派遣先)が使用者と認められることによって、労基法上等の責任を問うことが可能となるのである。
 違法性が強い派遣契約になっている等の事案であれば、労働者派遣においても、積極的に主張していくべきであろう。


ヤミ金被害

 今でもヤミ金から借入れをしてしまったという相談は後を絶たない。
 しかも、ヤミ金業者がする利用者やその家族に対する嫌がらせの度合いは変わらない。あいかわらず、利用者の勤務先への電話・FAX、家族の実家・勤務先への電話・FAX、それらの場所への110番通報や大量の出前注文等である。自宅の近隣を調べ、近所に一斉に電話をかけるということもある。
 ヤミ金に借入れをしてしまったら、ヤミ金利用者は、まず「ヤミ金と手を切る」という強い決意をもつ必要がある。
 やってくる嫌がらせは、せいぜい上述のような手口なのだが、周囲が困憊することで、ヤミ金利用者も次第に「お金で解決してしまおう」という安易な解決方法が頭に浮かんでしまうようである。
 ヤミ金から借りてしまった自分を断ち切るためにも、ヤミ金には「絶対に返さない」と繰り返し言い続けるべきである。
 そのような決意が継続するよう司法書士はヤミ金利用者を支援し続けていかねばならない。
 なお、私の事務所では当然にヤミ金事件の相談を受け付けているが、代理事件として私が全面的に交渉することは少ない。もちろん手ごわいヤミ金業者は私が処理するが、原則として、私がヤミ金利用者と一緒にヤミ金に電話をかけ、「もう二度と借りないし、今回の分も返さない」と、ご本人の口からヤミ金に言ってもらうことにしている。
 ヤミ金撲滅とともに、ヤミ金利用者の心に潜むヤミも消えてくれることを願って。



月報発行委員会

 平成21年4月7日は、東京において、日司連月報発行委員会が開催されたので、委員長として参加した。
 4月以降の特集は、4月「渉外法務(仮)」、5月「憲法(仮)」、6月「法教育(仮)」、7月「司法アクセス(仮)」、8月「新たな類型の賃貸トラブル(仮)」、9月「これからの不動産登記(仮)」である。
 改正された割販法及び特商法や成人年齢引下げの検討課題を考察する特集も組みたいと考えているのだが、掲載時期が問題となる。
 その他についても、「ドキュメント司法書士」というコーナーで、法律扶助を会をあげて数多く利用している単位会に取材に伺うことが決定したので、そのような会の法律扶助の利用方法や会員への研修方法等を全国の単位会に伝えるようにしたい。
 司法書士の広告や報酬について、昨今、批判的に取り上げられることが多く、だからこそ、法律扶助に率先して取り組んでいる会や個人会員を取り上げる意義があるものと考える。
 なお、静岡では、一部の司法書士は全国でもトップレベルに法律扶助を利用しているのだが、利用実績からは残念ながら会全体の取り組みというように広がりを見せていないといえる。(法律扶助の利用件数は多いのだか、利用司法書士の数が少ないというデータがあるため。)新入会員を中心に、法律扶助の利用に関する研修を積極的に行っていくべきだろう。






加藤新太郎編「司法書士NAVI」執筆者編集会議

 4月5日は、東京で、「司法書士NAVI」という書籍の執筆者会議が行われたので、参加した。
 「司法書士NAVI」は、既に加除式で出版されている書籍であるが、今夏以降、追録版を出版するとのことである。同書の編者は尊敬する加藤新太郎判事であり、今回の会議にも参加されていた。
 私に対する執筆の依頼内容は、雇用関係は既に10問ほど掲載されているが、今回、新たに2つの事例を追加したいので、追加部分の執筆を担当するようにとのことである。
 追加部分のテーマであるが、未払い賃金・サービス残業・解雇は、既に掲載されていいたので、新たな事例として、「派遣」の問題と「職場のいじめ(パワーハラスメント)」の問題を取り上げることにした。先日の会議までに初稿を間に合わせることができ、ほっとした。
 さて、執筆者会議では、その初稿に対し、加藤新太郎判事や他の執筆者ら(司法書士の皆様)から、貴重なご指摘・ご意見を多数承ったので、それらを反映する形で来月中旬までに原稿を完成させたい。
 一応、ご依頼の2事例の初稿はあげてあるので、まだ気は楽である。
 ところで、新たに設けられる「消費者問題」の項を担当される伊豆の司法書士Y氏は、1事例については初稿をあげているものの、後4事例を来月中旬までに書き上げなければならないという…。どこかで彼をみかけたら励ましていただきたい。

 「司法書士NAVI」の詳細は、こちら

労働事件と司法書士

 司法書士が個別労使紛争に取り組むと宣言して、数年が経過する。
 その取り組みは、徐々に広がりと深まりをみせているといってよいだろう。
 労働者は、原則として、法的に弱者である労働者と強者である使用者との対立である。その弱者を救済するために、労働組合等の集団が使用者と対等な立場で交渉をしてきたという経緯がある。
 ところが、近時、労働組合の結成率は低下しており、会社に労働組合がないというところが、8割以上を占めるようになったという。そのため、交渉力のない一人の労働者は泣き寝入りを強いられることが多いのだ。
 司法書士が労働事件に取り組む意義は、まさにここにある。
 すなわち、司法書士が、労働組合がない会社に勤め、労使紛争をかかえる労働者の個別労使紛争を支援するという立場にたつ、ということである。
 実体法としては、少ない条文ながらも労働契約法が成立し、施行されている。また、紛争解決の手続としては、労働審判制度等のように個別労使紛争を迅速に解決するための手続が導入されている。
 労働者が声をあげる環境は、十分かどうかはさておき、整備されてきているのだ。
 あとは、声をあげようとしている労働者の背中を司法書士が支えるだけなのである。

内定切り

 「内定切り」が社会問題となっている。
 そのため、内定の法的性質を述べておきたい。すなわち、内定により、労働契約が成立しているといえるのか、もしくは、いえないのか、ということについて、である。
 結論から言うと、具体的事案によって異なる、ということになるが、事案によっては解約権留保付の労働契約が成立している場合もあるということは知っておくべきであろう。

 以下、大日本印刷事件(最2小判昭和54年7月20日)の判旨を引用する。
 「企業が大学の新規卒業者を採用するについて、早期に採用試験を実施して採用を内定する、いわゆる採用内定の制度は、従来わが国において広く行われているところであるが、その実態は多様であるため、採用内定の法的性質について一義的に論断することは困難というべきである。したがって、具体的事案につき、採用内定の法的性質を判断するにあたっては、当該企業の当該年度における採用内定の事実関係に即してこれを検討する必要がある」
 本件では、「本件採用内定通知のほかには労働契約締結のための特段の意思表示をすることが予定されていなかったことを考慮するとき、Y会社からの募集(申込みの誘引)に対し、Xが応募したのは、労働契約の申込みであり、これに対するY会社からの採用内定通知は、右申込みに対する承諾であって、Xの本件誓約書の提出とあいまって、これにより、XとY会社との間に、Xの就労の始期を昭和44年大学卒業直後とし、それまでの間、本件誓約書記載の5項目の採用内定取消事由に基づく解約権を留保した労働契約が成立したと解するのを相当とした原審の判断は正当である」

「対話のチカラ」実行委員会(反省会)

 平成21年3月31日は、静岡において、先日行なった日司連市民公開シンポジウム「対話のチカラ~納得・解決・話し合い~」の反省会という趣旨で実行委員会が開催されたので、実行委員として参加した。

 同シンポジウムには、申込総数300名に対し、222名に当日参加いただき、半数以上の方々にアンケートにまで記入していただいた。この場をお借りして、ご来場くださった方々に、お礼を申し上げる次第である。
 アンケート結果から鑑みるに、司法書士制度の広報と共に、話し合いで紛争を解決する調停センター「ふらっと」の広報にも充分になったものと思われる。

 さて、次は、調停センター「ふらっと」の主催で、アンケートにご回答いただいた方々を中心に、小規模の市民参加型のフォーラムを開催するということである。
 その中で、押し付けの調停と対話促進の調停の違いを分かってもらうために、寸劇を行うということになった。当事者役として演ずる司法書士は、関東ブロック新人研修でも活躍された名優Y氏とS氏に加え、今回、私は脚本のほかに、法的主張に拘って調停を進める役を演ずることになった。ほかにも、「私に任せなさい」というノリで調停を進める役に三島の司法書士I氏、対話促進型で調停を進める役に新進気鋭の司法書士T氏を登用することとなった。
 寸劇の題材は、今朝、愛犬をみていて思いついた。詳細は後日報告できると思う。
 これから、そのための脚本をかかねばならない。

 小規模市民フォーラムの参加募集が始まったら、このテーマで再掲することとする。


プロフィール

Author:赤松 茂
あかまつ司法書士事務所
静岡県沼津市下河原町48番地

【TEL】055-963-8002

【Mail】 quick-response@nifty.com

(平成26年5月に事務所移転しました。)

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